川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

白猪山の風力発電計画の経緯(2)

2010-06-25 23:01:03 | 日記
★風力発電について
 最近「エコ」とか「CO2削減」など環境に関する取り組みが世界的に行われています。このような中にも日本の電力消費量は年々増加の一途をたどり、今後も着実に伸びていくことが予想されています。現在日本のエネルギー資源の多くは石油や石炭などの化石燃料に頼っており、これらのエネルギーはいつか枯渇します。このためバイオマス、波力、太陽光、地熱などとともに、再生可能エネルギーとして風力発電が注目されています。風力発電の風車自体は耐用年数がありますが、エネルギーとしての「風」は無限のものです。

 世界各国の風力発電の普及は、アメリカや中国、ヨーロッパ諸国で実用化が進んでおり、デンマークでは国全体の電力の2割が風力発電によって賄われ、2025年には5割以上に増やせるとしています。
 日本では台風に絶えうる風車が必要となり、コスト高などから実用化が遅れており、原子力への依存が大きく、風力発電への依存度は低いのが実情です。

世界累計設置容量(2008年末)
順位 国名 容量(GW)
1 米国    25.170
2 ドイツ    23.903
3 スペイン  16.754
4 中国    12.210
5 インド     9.645
6 イタリア   3.736
7 フランス   3.404
8 英国      3.241
9 デンマーク  3.180
10 ポルトガル  2.862
11 カナダ    2.369
12 オランダ    2.225
13 日本     1.880
  世界全体 120.791

★青山高原の風力発電
 三重県の風力発電では青山高原が有名です。1999年に久居市の布引山地青山高原の笠取山(標高842m)の山頂近くに風力発電施設4基(1基750kw)が設置されました。
2003年3月には株式会社青山高原ウインドファームで風力発電設備20基(1基750kw)風車が建設されましたが、私は以前の職場で、この2期目の風車建設の地質調査の仕事に携わったことがあります。当時青山高原の風力発電装置にはバスで見学に来る人が多くありました。

★白猪山の風力発電計画
 白猪山の風力発電の計画はどういう訳か、2つの会社が同じ場所に同時計画を進めています。1つは北海道根室市のクリーンエナジーファクトリー(株)と、もう1つは長崎県長崎市のジャネックスです。クリーンエナジーは16基、ジャネックスは17基の計画です。ジャネックスの試算では17基の風力発電が設置されれば、松阪市の総世帯の3分の1に相当する発電量が可能で、松阪市への納税額は年間1億5000万円、中部電気との売電契約期間の17年間には25億5000万円以上の税金が松阪市に払われることになります。

2つの会社の内訳は次のようです。
◆クリーンエナジーファクトリー株式会社
 本社   北海道根室市昆布盛149番地12
 TEL    0153-27-2698
 創立   平成12年11月
 資本金  3,590百万円(平成21年3月末現在)
 内容   風力発電シェアが全国3番の大手
 
◆株式会社ジャネックス
 本社   長崎県長崎市中小島二丁目13番19号
 TEL    095-829-0108    
 九州支社 福岡市中央区渡辺通4丁目8番28号 FTビル5階
 TEL    092-716-6002
 創立   平成15年9月
 資本金  3億750万円(平成21年8月現在)
 内容   風力発電プラントに関するプロジェクト開発、電力販売
コメント
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