フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

おやじ

2014-12-09 22:21:22 | Weblog
演歌の世界での父親の表現は圧倒的に「おやじ」が多いですね。発売になったばかりの西方裕之の新曲も「おやじのたそがれ」です。
今日は私のおやじの命日なんです。昭和46年の今日でしたから、もうずいぶん前になります。まさにおやじと呼ぶに相応しい父親でした。私が4才ころ戦地から戻って来ました。その後は慣れない商売をしながら私を育ててくれたわけです。その間、厳しさは半端ではなかったんですが、それでも私に対する温かさはいつも伝わってきましたから、やはりおやじでしたね。ただ、体験からか戦地や戦争の話は全くしませんでした。抑留生活のことも含めて何も話しませんでした。それでもオリンピックの中継が始まると日本選手の活躍を応援する姿は、とにかく一生懸命でしたね。子供のころの記憶ですが、まだまだテレビがほとんどの家庭になかったころは、タンスの上におかれたラジオが唯一の情報源、海外からの中継は雑音の多いこと。それでも耳をくっ付けるように聞いて結果に一喜一憂していたのが思い出されます。そんなおやじに合掌!