フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

癒し

2007-12-28 20:00:05 | Weblog
もう何度もとりあげられていますが、2007年(平成19年)の漢字は「偽」でした。もちろんそういう世相だからこそ、世の中全体が殺伐とした感じになるのは否めません。
その一方で癒しという言葉が今年も多く使われた様に、心の疲れを取り除く為の行為を誰もが求めた様な気がします。
そのひとつに、余暇に園芸を楽しむ人が日本人の十五歳以上で3割に増えています。映画鑑賞、音楽鑑賞と並ぶ余暇の楽しみとしてすっかり定着しました。もちろん六十歳以上の参加率が4割を超える程増加しましたが、今後も団塊世界の大量定年で更に園芸ファンが増えそうです。
この傾向は単に一粒の種から実が成る過程に好奇心をそそられるという事だけではなく、植物を育てる事で元気をもらえるという背景があるようです。
「寄る年波~」という言葉がある様に、どうしても体力的に無理がきかなくなると人様の世話を受ける事が多くなります。「世話ばかり受ける」これもストレスの原因になるのですね。そうした世の中で自分で世話をして育てる行為がストレスを発散させ、癒しの効果につながる様です。
この事からも自助と相互扶助の支えあい社会を作る意識まで芽生えてくる様な気がします。
ましてや、ふかふかした土を指でほじくってみることが子供の頃の砂場遊びを思い起こしませんか?