フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

寛容

2007-12-18 16:00:57 | Weblog
フランスのサルコジ大統領の女性問題が日本の新聞の話題になっています。敢えて日本のと書いたのは、現地の新聞のとり上げ方はどうだろうと思ったからです。
というのもフランスは寛容の国ですから、例えば犬がレストランにウロウロしようとも全く気にしませんし、特に個人主義が尊重される社会は大まかにいってしまえば自分以外のことには無関心なのですね。
アメリカ社会や日本社会は人間の負の部分が、特に政治家などにみつかるとメディアは一斉に攻撃を始めます。ところがフランスはセックス・スキャンダル(サルコジ大統領は独身になったのでスキャンダルではありませんが)であっても、大統領であっても、プライベート事項ならば、やぼな詮索はしないようです。もちろん嫌悪感はあるでしょうが。
その背景には、人からとやかく言われたくないから人のプライバシーにも踏み込まない、そんな思いが強い気持があるのでしょう。
「寛容の国フランス」とよくいわれます。外国人、特に移民の人々に対して非常に寛容ですが(サルコジ大統領は厳しい姿勢)、違う価値観の人を許す精神の発達を我々も見習わなくてはなりません。
本当のグローバル化はそんなところからはじまるのかもしれませんね。