我が家のアボカドに花が咲いた
葉の大きさに似つかわしくない可憐な花だ。
スーパーで購入したアボカドを食べた後,果肉を綺麗に水洗いして鉢に植えたものが出芽し,楽しみに育ててきた。大きい葉をつけるので観葉植物のつもりであるが,生長が早く新梢の伸びは活発で手に負えない樹形となる。熱帯・亜熱帯では樹高が30mにもなる常緑高木だというから,北海道の室内とは言え生長を抑えるのは厄介である。何とか2mほどにまとめているが,そろそろ始末する時期かもしれない。幹も直径4cm強と大分太くなり,「杖になるわい」と話していたら花をつけた。実が生るまで育ててくれと言うことか。
実は,このアボカド6年前にも花をつけたことがあるが,その後は開花を見ていない(隔年結実の性質があるそうだ)。メキシコ,中央アメリカ原産の低温に弱い植物なので,北海道では開花条件が整わないのだろう。夏は玄関フード室に出し,冬は室内に置いている。常緑樹だと言うのに葉の寿命が短く1年ほどで,新梢伸長期に新葉が出てくると古い葉が葉縁から枯れ始め,瑞々しい新葉に置き換わる。
「花が咲くのだから結実もありや」と期待したが,そう簡単ではなさそうだ。同一花の雌蕊と雄蕊の成熟にズレがあるのだと言う(雌雄異熟現象)。例えば,開花1日目の午前中に雌蕊が成熟して受粉し,花はいったん閉じて2日目午後に再度開花し雄蕊が花粉を放出する(Aタイプ)。種によっては,開花1日目の午後に雌蕊が成熟して受粉し,いったん閉じた後2日目の午前中に再度開花し雄蕊が成熟し花粉を放出する(Bタイプ)。従って,受粉のためには複数個体の植樹が必要で,一般には虫媒花だと言う。
写真は2015年3月22日,2009年4月9日撮影(恵み野)
◆アボカド(学名:Persea americana,英名:abocado,西語:aguacate,別名:鰐梨)
クスノキ科ワニナシ属の常緑高木。果肉に脂肪分が約20%含まれ,豊富な不飽和脂肪酸を含むことから「森のバター」「バターフルーツ」と呼ばれる高カロリーな果実を着ける。また,アボカドはビタミンEの含有率が高い果物としても知られる。
メキシコ系,グアテマラ系,西インド諸島系の3系統,1,000品種以上の種類があると言われる。我々になじみが深いのは,皮が厚くてゴツゴツし,熟すと黒くなる種類(グアテマラ系のハス種)である。
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