恵庭の桜名所
5月連休の或る日、町内会行事ヘルシーウオーキングに参加した。コースは、恵み野東町内会館を出発し漁川堤防敷地を経て「花の拠点(はなふる)」で休憩。その後、松園通りの桜並木を帰るコースと恵み野中央公園を巡って戻るコースである。参加者はちょうど満開の桜を愛でることが出来た(写真は松園通りの桜並木)。
桜が開花する頃、毎年のように「恵み野桜回廊」を歩く。「恵み野桜回廊」とは私が勝手に付けた名称だが、恵み野の桜を鑑賞しながら散策するコース。例えば、川と道の駅「花ロード恵庭」(花の拠点はなふる)を出発点とした場合、恵み野南緑地を通り恵み野中央公園の水路に沿って進み、恵み野北緑地を経て恵庭開拓記念公園へ向かい恵庭市郷土資料館で休憩。その後、松園通りの桜並木を経て「花の拠点はなふる」に戻るコースである。緑地帯及び公園にも桜が多いが、松園通りの桜並木は心地よい。コースは逆の道順でも良いし、恵庭市立図書館で一休みすることも出来る。また、市街から電車を利用する場合はJR恵み野駅東口から駅前道路を真っすぐ進み、恵み野中央公園に入る。
恵み野中央公園は昭和50年(1975)「恵庭ニュータウン恵み野開発」の一環として造成されたので、桜樹齢は50年弱と比較的若い。一方、松園通りの桜並木は老樹が続くので一見の価値がある。
松園通りの桜はいつ頃植樹されたのだろうか? 気になっているが情報がない。松園通りは、漁川沿いに旧長州藩士が入植し廻神美成が私立松園小学校を建設した頃(明治22年1889)には存在したと考えられるが(参照、大日本帝国陸地測量部大正5年測図)、桜並木があったかどうか分からない。松園通りに沿って茂漁川第3幹線用水路が走っていることから推察すれば、むしろ用水路沿いに植栽されたと考えるべきだろう(黄金の漁川第2幹線用水路沿いにも同年代の樹例と思われる桜並木がある)。
島松村共同用水組合や漁共同用水組合が結成されたのは130年前の明治27-28年(1894-95)なので、いずれにしても植栽はそれ以降のこと。現在の用水路が覆道になっていていることに鑑みれば、この工事に合わせ植栽されたのかも知れない。
松園通りの桜が「花の拠点(はなふる)」整備や住宅地造成のため、残念ながら今年も何本か伐採された。しばらく後になって、桜の樹例を確認しようと伐採株を観たが、年輪を判別できなかった。桜並木の植栽年を御存じの方が居られたら、ご教示願いたい。
桜の寿命は必ずしも長くない。養生しなければ通常100年と言われる。松園通りの桜並木も傷みが進んでいる。この桜並木を恵庭の樹として保護したいと思うのは私だけだろうか。
恵庭市内の桜名所は、他にも「桜公園」「恵庭公園」「黄金文教大学通り」「紫雲台孝子堂」などある。「桜公園」は昭和57年(1982)春、「えにわ湖」を憩いの場とするためダム下流右岸に約1,000本のチシマ桜・エゾ桜・ベニ桜などを植え桜公園としたことに始まる。「恵庭公園」は駐車場脇の桜が美しい。「黄金文教大学通り」の桜並木は、平成時代に行われた新市街地形成事業で栽植された桜でまだ若い。大事に育てられ将来の桜名所になることを期待したい。
個人的には黄金中央2丁目角(歩道)にある一本桜も気に入っている。
左上:恵み野南緑地、右上:恵み野駅前通り(環状線)
左下:桜公園、右下:紫雲台孝子堂
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