平成29年度4月20日,恵庭市民会館において「平成29年度恵庭市長寿大学・大学院入学式・始業式」が挙行された(主管,恵庭市教育委員会)。入学式では,国歌斉唱,恵庭市民憲章朗唱,長寿大学の歌斉唱の後,大学新入生48名及び大学院新入生29名がそれぞれ紹介され,学長式辞,在学生代表による歓迎の言葉が述べられた。
本年度の在籍数は239名,平均年齢73.4歳だという。意欲に満ちた,元気な高齢者たちが,今年も学びの場をスタートさせた。歓迎の言葉を引用する。
〇歓迎の言葉
新入生の皆様,入学おめでとうございます。皆様は,新しい挑戦の場として長寿大学で学ぶことを決意し,期待を胸に本日の入学式を迎えられました。在学生一同,皆様の門出をお祝い申し上げますと共に,心から歓迎致します。
恵庭市長寿大学は,開学から数えて今年が41年目に当たります。昨年度から,学習プログラムに恵庭の特徴を生かした「まちづくり科目」が加わり,「教養科目」「行事科目」「他機関科目」を含め,他市町村に例を見ないほど,幅広い,充実したカリキュラムが組まれています。さらに,講座選択制,単位制が導入され,学生個々の自主性を尊重するシステムになっています。
この制度のもとで,有意義な学生生活を送るために,新入生の皆様,講義や行事へ主体的に参画して下さい。そこには,新たな出会いがあり,新鮮な体験があり,新しい知識を吸収できる喜びを感じることでしょう。
学生自治会でも,長寿大学がより有意義な学びの場となりますよう,自主学習プログラムの企画,研修旅行や各種事業の実施などに知恵を出し合い,大学運営に参画して参ります。更には,会報の発行,同好会行事や学年行事を活性化させるなど,親睦を深めるための行事に心を配りたいと思います。新入生の皆様も,積極的に参加されますよう期待しております。「挑戦する心・主体的行動」こそ,長寿大学の伝統であります。
さて,世の中は「超高齢社会」と呼ばれる時代です。総務省統計によれば,昨年度,六十五歳以上の人口比率が27%を越えました。四人に一人以上が高齢者です。そして,十数年後には三人に一人が高齢者になると推定されています。
このような時代であるからこそ,私たち高齢者は「健康で心豊かに暮らす術」を身につけねばなりません。そのためには,常に新たなことに挑戦しようとする意欲を持ち続け,アグレッシブに行動することが大事であると考えます。高齢者にとって,「前向き人生,簡素な生き方」こそ,幸せに暮らすキーワードと言えましょう。
長寿大学で学ぶ私たちは,様々な経歴,豊富な人生経験を有する集団であり,なおかつ挑戦する気持ちを持ち続ける同志です。年老いてなお,日々の暮らしに目的があり,今日も「やらねばならぬ」ことがあり,何かしら「社会に役立っている」と感じることができれば,それこそ,豊かな人生,幸せな人生と言えるのではないでしょうか。長寿大学は,やがて訪れる「成熟社会」の生き方を,学び実践する場であります。
学生生活で学んだこと,培った強い絆は,間違いなく私たちの生きざまに反映し,私たちが暮らす街・恵庭の繁栄に寄与することだろうと確信致します。
本日,新たに入学されました48名の皆様全員が,卒業するとき,「楽しく有意義な学生生活だった」と振り返ることが出来ますよう,教育委員会並びに関係機関の皆様のご指導・ご支援を賜りながら,一緒に学び,楽しい思い出を作りたいと思います。
最後に,皆様が一日も早く学生生活に慣れ,日々の学習の場が新鮮で充実したものになりますよう祈念申し上げ,歓迎の言葉と致します。
平成29年4月20日
在学生代表 ○○ 〇〇