麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

はじめてボールに触れる

2006年12月14日 | 東演
 過日、某劇団の稽古場に、いわゆる新劇と称される劇団の制作者が8人ほど集まって「青少年演劇」について、ザックバランに意見交換した。
 察しの良い方はお解りのように、昨今の少子化に加え、週休二日等現場の環境などもあいまって、若い世代が演劇に触れる機会が減っている現実に、実際それが「死活問題」となっている面々が集ってお話しをしたってわけ。

 正確に言うと、僕はまぁ、見学者みたいな立場で・・・と云うのも東演は現在、高校生以下に向けた作品を事実上創っていないので、他の7人からひたすら「今」を拝聴したに留まったのである。

 勿論、『朗読劇/月光の夏』に関しては、高校生以下の観劇も可能で、数こそ少ないが実施もしている。むしろ、もっともっと多くの人に観て欲しいという願いが強く、つまりは土俵から外れて久しい東演を代表して参加させていただいた、とも言える。

 話を戻そう。

 世代も様々で、50代後半から40代半ば、30代、20代と幅広く、でも皆「青少年演劇」に命を削っているという点で一致していた。
 また、その中の半数が、幼い頃、自分がそれに触れて豊かになれた経験を持っていて、それが今「青少年演劇」の創り手になった現在の、何よりの原動力になっているようだった。やはりそーゆーバックボーンから発せられる発言には迫力がある!

 物心ついた頃、お父さんにグローブを買ってもらい、キャッチボールをし、TVで長嶋に憧れ・・・今なお草野球に興じる世代。
 あるいは野茂の大リーグ入りに熱狂し、自分自身も少年野球の地区大会で、かの松坂大輔からセンター前ヒットを一本打ったんだぜ! と目を輝かせる世代。
 それぞれの「青少年演劇」を背負い、今「プロ」の演劇制作者になった者たちの、世代を超えて発せられる熱い言葉は、経験のない僕には専門的にすぎて解らない単語や事情もあったが。。。でもそれは、バレーボール経験者が、サッカーに詳しい面々に囲まれて「オフサイドはどーやら攻撃側の反則のようだな」とか「ジラは売り出し中の若手FWらしいから、今の全日本でいえばゴッツ石島か」みたいに、ムリクリ置き換えながら何とかなる範囲であった。
(*我ながら少々無理すぎる例との自覚あり

 同じ演劇の世界に身を投じて、そのとっかかりは違っても。。。初めて近所のスポーツ店でアシックスのバレーシューズ「ローテ」を手に入れた時の、1年夏の練習試合で初めて試合に出たときの、そうしてセッターの磯先輩が上げた、ややネットから離れたトスをレフトから打って、思い切りフカした瞬間のボールの感触。。。そーゆー記憶がドンドコ蘇る時間であった。

 初めてボールに触った時の、初心にかえって頑張ろう!
 と思った。


 
コメント
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