クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

忘れてはいけません 2

2009-06-26 13:45:32 | なんでもレポート
あれだけTV解説で「空力が・・・」「エアロダイナミクスが・・・」と、
何でも「空力」で片付けられてしまうと、“キツネにつままれた”状態の中で
納得せざるを得ない(様な)雰囲気にさせられてしまう。
そこで、タイヤをグリップさせるには・・・と言う事をイメージしながら
話を進めてみよう。
グリップを上げる為には接地荷重を増やす事だ。
その方法の一つが、神の手のような空気の重さをタイヤに加える事で、
F1マシンを高速で旋回させられるのだが、タイヤ荷重が安定していれば
グリップも安定する。
そこでTV解説では不安定な車両の動きを見て、「空力が安定しない」とか
「不足している」とか、「空力は車高に敏感だから」と説明している。
例えばブレーキングで片輪がロックするシーンがあるとしよう。
ダウンフォースが不足しているのならば、その分、制動距離が長くなる
だけの事で、片輪ロックに結びつく理由にはならないハズだ。
ダウンフォースはフロントスポイラーを押し付けているのに、
均等に前輪にその力が伝わっていない。
フロントスポイラーとタイヤの間にあるもの・・・つまりシャシーが
おかしいのでは?と考えるのが手順である。
皆さんの車で、片輪がロックした時に「ダウンフォースが不足している」と
最初に考え付きますか?