At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Copacabana Sadia / Junior Mendes

2013-03-08 | Brasil
ブラジリアンソウル~AORの作品をもう一枚。Luiz Mendes Jr.(ルイズ・メンデス・ジュニオール)なるブラジルのシンガーソングライターが1982年に録音した作品です。CDでは現在のところ未リイシューながら一部では人気が高いアルバムで、ブラジリアンソウル~AOR作品の中では比較的紹介されることも多い作品なので、聴いたことはなくてもジャケットに覚えがあるという方もいるのではないでしょうか。内容的には、ほぼ完全にブラコン~AOR。ポルトガル語で歌っているということを除けばブラジル的な要素はほとんどなく、全体的にとてもアメリカナイズされた一枚となっています。おまけに本場アメリカとは音作りに若干のタイムラグがあるのか、82年という比較的新しい年代の作品ながら、サウンド的には70年代後半~80年頃というメロウグルーヴ愛好家にとってもっともオイシイ時期のそれ。これは人気が出るのも納得です。よく紹介されるのは勢いのあるライトファンクなA-1のタイトル曲ですが、個人的に気に入って良く聴いているのはA-4のAgre DoceとB-2のHora H。これらもA-1同様にポップなライトファンクではあるのですが、もう少しメロディーラインや展開が甘い雰囲気で、全体的にライトメロウ受けするアレンジになっているため、その手の音作りが好きな人はきっと気に入るでしょう。逆にしっとりめの曲ではA-2のÓbvioとB-4のVia Aéreaが絶品アーバン・メロウ。どちらもジャケット写真のイメージ通りな、夜の都会が似合うミディアム~スロー系ナンバーです。昨日紹介したJim Portoの雰囲気が好きならば確実にツボなはず。メンデス自身のヴォーカルも、派手さはないものの程良い甘さでなかなかに悪くないです。なお内容の良さと知名度だけで考えると近いうちにCDになりそうな気もしますが、RCAからリリースされている以上なかなか難しいのかもしれません。とりあえずここで紹介した曲のほとんどは今のところYoutubeでも聴けるようなので、興味のある人はまずそちらで聴いてみてください。ちなみにLPの方の入手難易度はいわゆるミドルクラスと言ったところ。それほど極端にHard To Findというわけでもないので、こまめに探していればそのうち見つかる一枚かと思います。
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