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At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

African Rumble / Timo Lassy

2005-12-19 | Contemporary Jazz
こちらはRicky-Tickレーベルの新作12インチ。Jukka Eskola同様TFCQプロジェクトにも参加しているテナー奏者Timo Lassyによるソロ・プロジェクトです。当然のようにJukka Eskolaも参加し、プロデュース兼ドラムスはTeppo Makynenなわけですが、こちらはどちらかと言うとスピリチュアル度が高めな一枚に仕上がっています。1ホーンと言うのが残念な気もしますが、B面のHigh At NoonはSleep Walker辺りを彷彿させるアフロ~ブラジリアンな高速スピリチュアル・ジャズなので、その辺りのファンの方には堪らないないようでしょう。しかしながら、相変わらずの快進撃を続けるRicky-Tickですが、個人的には初期のクォリティは最早維持できていないかなというのが正直な本音だったりもします。特にBlueprintやThe Devil Kicks辺りのリリースは本当に素晴らしかったので、どんな曲を出してもアレには勝てないと言う気がしてしまうんですよね。普通に格好いいんだけれど、それほど衝撃を受けるということはない。何となく最近のRicky-Tickにはそんな印象を受けてしまいます。ただ、相変わらず素晴らしいのはそのジャケット・センス。60年代のブルーノート作品かと見紛うほどの美麗ジャケットは、是非手元に置いておきたいものです。

Timber Up / Jukka Eskola

2005-12-19 | Contemporary Jazz
Five Corners Quintetの主流メンバーであるトランペット&フリューゲル・ホーン奏者Jukka Eskolaによる最新12インチ。前作Buttercup/1973はどちらもアフロキューバン~ブラジルな雰囲気のアップテンポな楽曲でしたが、今作はAB面どちらも比較的落ち着いたダウンテンポの佳曲となっています。どちらかと言うとジャズと言うよりジャズ・ファンクと言った作風で、たとえば最近だと日本人アーティストのIno Hidefumi辺りにも近い印象を受けます。まぁ両者共に生ピアノではなくローズ使いのダウンテンポだということもあるのでしょうが…。若干気になるのはその発売元レーベル。これまでのRicky-TickではなくFree Agent Recordsという新興レーベルからのリリースとなっています。元々Jukka Eskolaのアルバムをリリースしたのもこのレーベルなので、当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、今のところ所属アーティストは彼一人の模様。どちらの曲もFCQ同様にTeddy RokことTeppo Makynenのプロデュースとなっていますが、僕はどちらかと言うとB面のKuloの方が好み。ちなみにどちらもCDのみの1stアルバムからのカットとなりますので、CDを既に持っている方は買う必要ないかもしれませんね。

Sphinx / Nikolai Levinovsky, Allegro Jazz Band

2005-11-25 | Contemporary Jazz
旧ソ連Melodiaレーベルに残されたこの盤は、Nikolai Levinovskyというキーボーディストが自身のバンドAllegroを率いて録音した1986年作。とにかくジャケット裏が全てロシア語で記載されているために解読は到底不可能なのですが、この格好良さは只者ではありません。まず耳を惹くのがB-1に収録されたЧертова дюжинаという曲。コズミックでスピリチュアルな変拍子フュージョンです。Two Banks Of Fourあたりの西ロンドン勢が好きなら必ずツボなはず。そして本作の目玉は何と言ってもB-2のПортреты друзей, концертная сюита。中盤以降突如現れる怒涛の高速ブラジリアン・フュージョンがあまりにも格好良過ぎです。めまぐるしく揺れるNikolaiのエレピ、タイトなリズム隊、バックを固めるホーンも大充実の素晴らしきユーロ・サンバの最高峰。旧ソ連の録音状態の悪さからか、新しめの録音なのに70年代風の音に聴こえるという点もポイントかな。須永辰緒さん辺りの音が好きならば、この音を聴いてやられないはずはないです。日本にはあまり入ってくることがない旧ソ連ものですが、そんなこととは全く無縁の素晴らしさを誇る一枚なので、ぜひチェックしてみてください。超オススメ盤、本当にヤバいです。ちなみにモスクワのレコード屋から購入しました。

Jazz Desire / High Five Quintet

2005-11-09 | Contemporary Jazz
こちらもFabrizio BossoやDaniele Scannapiecoなどが参加したイタリアの若きクインテットによる一枚。本国でのリリースは昨年なんだけれど、最近ジャケ違いの国内盤がリリースされてHMVなどで話題になっているから、知っている人もいるかもしれませんね。僕の持っているのも国内盤なのですが、なんだかジャケット載せようとするとバックの色と被って微妙になりそうなので、こちらのオリジナル・ジャケを掲載しておきますね。ダサいですが・・・。さて、まず驚くべきことに彼ら5人のうちピアニストを除く4人がOther Directions参加組です。で、アルバム全体としてもBossoのリーダー作に比べると上品な雰囲気が漂っていて、Other~にかなり近い質感を放っているのが特徴。まぁあの完璧なアルバムには敵わないながらも、そこそこにグルーヴィーで良質なジャズ・アルバムとなっています。単純に好みの問題でしょうけれど、PovoやP.Fedreghini & M.Bianchiよりはこちらの方が好みかな。ちなみに一聴しただけではM-1のConversationが使えるジャズ・ダンサーとなるのでしょうが、実はそれよりも素晴らしいのがM-8のWide Green Eyes。夜感漂うスロウでモーダルなジャズ・ボッサです。7分と若干尺が長いのがたまに傷ですがQuartetto Modernoによるスパルタクスのテーマを思わせる愛すべき佳作です。こちらもCDのみなので、興味のある人は外資系大型店にでも足を運んでみてください。

Good Morning Susie Soho / Esbjorn Svensson Trio

2005-10-26 | Contemporary Jazz
現代ジャズを代表するスウェーデンのコンボ、Esbjorn Svensson Trioが2000年にリリースした出世作。彼らの作品を紹介するのはSeven Days Of Fallingに続き2回めですが、やっぱり何だかんだで好きだったりするのです。ただ、決して分かりやすい作品ではないことは確か。彼ら自身はジャズのトリオですが、いわゆるモダン・ジャズと言うのとも少し違った雰囲気で、どちらかというとプログレッシヴ・ロックの枠でくくった方が良いかもしれません。考えてみればプログレって当時は物凄く前衛的な音楽だったんですよね。ジャズっぽいプログレというかプログレっぽいジャズと言うか、まぁその辺りの感じ方は人それぞれなのでしょうが…。ベースとなる音は繊細で透明感があっていかにもヨーロッパという感じなのですが、そこに様々なエフェクト処理が施されているために、いわゆる澤野辺りのピアノ・トリオとはまた異なる世界観が形成されています。ちなみに一曲挙げるとすれば文句なくM-9のSpam-Boo-Limbo。刹那的な情緒に満ちたピアノと硬質なドラム、そして効果的なエフェクト使いは完璧の名にふさわしい一曲。須永辰緒さんの「夜ジャズ」でも1曲目に収録されていたあの曲です。ただ、ジャズ初心者向けというような評論をよく見かけますが、これは明らかに上級者向けだと思いますよ。現代音楽が好きだったらチェックしてみるべき一枚です。

Kids Are Pretty People / Vladimir Shafranov Trio

2005-10-21 | Contemporary Jazz
クラブ畑じゃないコンテンポラリーなジャズからもう一枚紹介。今や日本では押しも押されぬ大人気となったフィンランド在住のピアニストVladimir Shafranovの2年ぶりのアルバム。彼と言えば澤野工房の看板アーティストなわけで、このアルバムも当然アトリエ・サワノからリリースされました。本当は今月アタマにリリースされるはずだったのに、なんだか出荷直前にトラブルが発生したらしく発売が若干延期されましたが、遅蒔きながらこうして手元に届いて良かったです。さて、アルバム通して聴くと相変わらずシャフラノヴ節というか、期待通りのヨーロピアン・ジャズらしい繊細なピアノ・トリオが楽しめるわけですが、とりあえず当ブログ的にオススメしたいのはM-8のBrigas Nunca mais ''No More Flighting''という曲。クレジット見る限りジョビンのカヴァーらしいです。これがかなり心地よいアップ・テンポのジャズ・ボッサで、まさしくAt The Living Roomな雰囲気。4ビートとボサノヴァの巧みな切り替えも秀逸で、とにかくピアノの音色が余りにも美しすぎます。クラブプレイには全く向かないかと思われますが、まぁ何もクラブでかかる音楽だけが素晴らしいと言うわけでもないので、たまには気分を変えてこういうのも聴いてみてはいかがでしょうか?高速4ビートのM-10、Cup Bearers辺りもなかなかに気に入っています。

Angel Eyes / Stefanie Schlesinger

2005-10-20 | Contemporary Jazz
Dusko Goykovichなどの音源も所有しているドイツの老舗ジャズ・レーベルEnyaから、昨年のこの時期にリリースされたCDオンリーの珠玉のサロン・ジャズ・ヴォーカル集。元々はクラシック畑で育ってきたという美人女性シンガーStefanie Schlesingerによる3rdアルバムです。正直言って僕は彼女のことを全く知らないのですが、先日アプレミディ・セレソンにて試聴したところ偉く気に入ったので購入してみました。何はなくともとりあえずM-1のSay That You Love Meが素晴らしいです。ヴァイブとアンニュイなポエトリーに導かれて始まるミッド・テンポなジャズ・ボッサ。全編でヴァイブを担当しているWolfgang Lackerschmidのオリジナル曲なのですが、まるで古くからのスタンダードのように聴こえるから不思議です。込み上げ系のメロディや間奏のピアノもなかなかに良い感じ。雨の日に部屋でおとなしくしていながら聴きたい曲と言った趣かな。3拍子で優しく奏でるM-6のFour Sweet Wordsもクラブ向けではないけれど、聴いてると落ち着く名曲です。ちなみにこちらもLackerschmidのオリジナル・ナンバー。全体的にクォリティが高いので部屋や車で流し聴きしていると良いかもしれません。こういうクラブ系じゃないコンテンポラリーものにも時々凄く良いアルバムがあるので、CDもあながち侮ってはいけないなと思う今日この頃です。Celesteの再発カタログが好きな方なんかだときっと気に入ること間違いなしでしょう。可愛い女の子にもぜひ聴いてもらいたいアルバムです。

The 11th Pill / Mop Mop

2005-10-08 | Contemporary Jazz
イタリアのジャズ・クラブを中心に活動しているらしいユニットによる先日リリースされたアルバム。ネットで調べてみてもあまり検索に引っかかってこないので詳細は分かりませんが、D.M.R.の店内ポップによるとTam Tam Studioというレーベルから400枚限定でアナログ・リリースされたもののようです。ちなみにCDの方に関してはHMVの検索で引っかからないので不明…。しかしこれがなかなかに良いアルバムで、オリジナル曲とカヴァーを巧みに混ぜつつ不思議な世界観を作り出しています。ヴァイブが中心のクインテットということもあってか、モダンなのにどこかキュートな雰囲気を持った1枚。冒頭A-1に収録されたFrom 120 To 140は、同じくヴァイブ使いのFascinaitionsによるFascinaited Grooveにも近い高速バップ・ナンバー。女性スキャットをフィーチャーしたA-2のCapo Estや、Piero Umiliani作によるA-4のBlues For Gasmann辺りもかなり良いです。そしてB-1のタイトル曲はトランペットとクラリネットを交えたフュージョンライクなナンバーで、メロウなエレピの音色に心躍らされる素晴らしいジャズ・ワルツ。クラブジャズ界隈の新譜としては久々の個人的ヒットなので興味ある人はぜひ聴いてみて下さい。

Intentions / Native

2005-09-25 | Contemporary Jazz
これは素晴らしい。名古屋発のアコースティック・ジャズ・カルテットNativeが、ピアニストとフリューゲル・ホーン奏者をゲストに迎え製作した2ndアルバムです。僕はこれまで彼らのことを知らなかったのですが、先日発売されたこのCDがHMVやタワーレコードで大プッシュされていたので聴いてみたところ、これが大当たりで即購入というわけです。店頭ポップには「Nicola ConteやFive Corners Quintet好きにオススメ」とありましたが、どちらかと言うとドイツのHipnosis辺りにより近い質感。M-1のDivaは現代欧州クラブジャズ風のキラー・ダンサー、クラブでかけても盛り上がることでしょう。続くM-2のCiment Songは70年代風味のジャズ・ファンクで、こちらはIno Hidefumiとか好きな人に良いかもしれません。ピアノレス・カルテットによるジャズ・ワルツM-5のAll The Peopleはポエトリー・リーディングと相まってU.F.O.辺りを思わせる名曲。そして僕的に何よりもオススメなのが女性Vo.を迎えたM-11のWhispery Voice。気だるく儚げなミッド・テンポのモーダル・ボッサで、Chris WoodsのMy Lady辺りと抜群の相性を発揮しそうな絶品ナンバー。ちなみに他の曲もどれも素晴らしく、クラブと枠に留まらないスタイリッシュに洗練されたジャズが聴けます。最近新譜のCDなんてチェックしていないという人にこそオススメの一枚。

Tropical Musique From Guadeloupe / Mariepin

2005-09-22 | Contemporary Jazz
仏領グアダループに残された詳細不明の謎盤。カリプソ・ミーツ・ジャズと言った趣のインスト・グループで、全編で「ビギン」という当地の伝統的なビートに乗せて小粋でジャジーな演奏をしています。曲によってホーンが入っていたりいなかったりと若干編成が違うようですが、こちらもクレジットに乗っていないため良く分かりません・・・。ただ、そんな謎盤ながら内容は素晴らしく、特にA-5のCougnan, Cougnanという曲が僕はお気に入り。どこかのレコード屋でも同様に紹介されていましたが、ピアノトリオで哀愁のカリプソをやっている美しくも儚いナンバーです。クボタタケシさん辺りのDJが好きな人は間違いなく気に入るはず。同じくピアノトリオのB-1もBiguine Fondamentaleはダンサンブルな名曲。しかしながら、ここでもやっぱり楽しいながらにどこか郷愁感が漂っており、この辺りの絶妙なバランス感覚が唯一無二と言えそうです。ちなみに最近ネット通販のレコード屋などでたまに見かけますが、多分本来的にはかなりレアな盤のはず。誰か有名DJがレコメンドしたら一発で高騰しそうな盤なので、お早めにどうぞ。ちなみに僕は3000円程度で買いました。