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【アメリカのインフレ堕ちは日銀誘導の結果?】誰が大統領になっても変わらないアメリカ⑥

2020-10-21 00:55:41 | アメリカ
前回からの続き)

 先述したように、アメリカを真に動かし得るのは米大統領(政権)・・・ではなく、FRB(米中銀)・・・でもなく日本・・・の日銀だと思っています。以前から書いていることですが、アメリカの国家的弱点は「金利」であり、これをいかようにもできる(?)のは、「円>ドル>ユーロ>新興国通貨」すなわち実質金利が世界でもっとも高い日本(日銀)だということ。で、その日銀がいままで7年以上にわたって続けてきた金融政策「異次元緩和」の狙いがそのあたり―――無理やり「円<ドル」にすることによるアメリカ支援(同国のバブル膨張サポート等)―――にあることは、こちらの記事を含めて何度も指摘しているところです・・・

 ・・・が、さすがの日銀でも、これまでの7年間と同じようにアメリカを支えることは、もはや不可能になりつつあります。同国の債務の規模が、とくにコロナ禍以降、日銀の手に負えないくらいに拡大してしまったためです・・・

 先月、米議会予算局は、アメリカの2020年会計年度(昨年10月~今年9月)の財政赤字が過去最大の3.3兆ドルになるとの予測を明らかにしました。同赤字はGDP比で約16%と、19年度実績の4.6%から急上昇し、第二次大戦以来の大きさになるとのこと・・・って、いかにコロナ禍が戦争に匹敵する(?)大災厄とはいえ、これ、どう考えてもデカすぎでしょう。そのあたり、たとえば今年6月時点の日本の米国債保有額は外国勢としては第一位の1.26兆ドル、次いで中国が1.07兆ドル(香港と合わせると1.34兆ドル)などとなっていますが、たった1会計年度だけでこの両国が保有する米債務の合計にほぼ等しいくらいの米国債が新たに振り出されるわけです。そんなにたくさんであれば、日中・・・のほか産油国などの全世界が束になってかかってもこれを「消化」できるわけはありません。結局、金利上昇を食い止めるべくその大半をFRBが買い支えるしかなくなり、その分マネーが市中に吐き出されて・・・アメリカ経済と市民生活はいま、確実に制御不能のインフレに「没入」しつつあるわけです・・・(?)

 ・・・って、上記も実は日本(日銀)の演出、という意味で日本がアメリカを動かしているともいえそうです。つまり、日銀の政策はアメリカを支援している・・・ようで、円安ドル高誘導によってジャパンマネーを対米投資から遠ざけ、結果として上記のようにアメリカをインフレのふち(FRBをひたすらマネーを刷らざるを得ないところ)に追い込んでいるからです。このあたりこそ、以前からシツコク指摘している、本当に本当の日銀の狙いでしょう・・・(?)

 ちなみに、かりに日銀が「異次元緩和」を行っていなかったとしたら、「円>ドル」の市場原理が働いて、同開始直前の1ドル約80円からさらに円高ドル安が進行し、こちらの記事に書いたコンサバな(?)レートをさらに超えて、いまなら1ドル50円とかになっていたでしょう(?)。その意味するところは、同じ額の円でいまの倍以上(105円/50円)のドル債が買えた、ということで、それだけ日本は効率よくアメリカを支えられたし、FRBはマネー増刷を減らすことができてインフレリスクを低減できたはず・・・でしたが・・・(?)

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