庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

トランプ政権の挑戦は、アメリカ第一の世界の王様の地位だ。

2017-03-01 | 国創り政治問題

アメリカの経済力が陰りを見せてから、世界中の紛争が勃発して、地域紛争が激しくなる上に、難民の流出が世界的な問題となっている。

以前の経済力を持ったアメリカであれば、良い悪いは別にして、世界の警察官、保安官の地位を自認するアメリカが停戦に介入して、とにかく紛争を鎮めた。

その結果が、アメリカの国益に沿うかどうかは一概には言えないが、「難民の発生が抑えられる」効果は確実にある。

しかし、【ブッシュ大統領時代】に、自国の石油の輸入源が絶たれる危険性に直面した時期に、イラク政権を「人道的な民主主義」を押し付ける名目で、【フセイン政権を打倒】してから特に、世界中の紛争は治められなくなった。

 

警察官の地位をとび超えて、世界の権力を一人で取り仕切る「独裁者の地位」を狙った結果が、世界中からアメリカの暴政を批判する勢力が台頭した。

この悲惨な状況を引き継がざるをえなかった「オバマ政権」は、暴力的な地域での紛争を持て余して、「世界の警察官」としての「不適格なアメリカ」を露呈した。

ブッシュ大統領時代の【金融資本家を野放図な規制緩和】によってのさばらせた悪影響で、世界中を【格差拡大社会への没落】に向けて加速させてしまった。

偽りの金融工学がもてはやされたり、新自由主義経済の浸透で、公正な経済社会が壊されていった結果が、リーマンショクによる世界経済大不況となった。

 

この後始末に「オバマ大統領がチェンジ」をスローガンにして、アメリカ国民の支持を得たが、元々の金融資本家を救うことが精一杯で、格差拡大が進行した。

経済を立て直すためには、まず富裕層を豊かにしなければ、何事も進まないと考える「新自由主義経済」に囚われていたからである。

いわゆる【トリクルダウン効果】を期待したのだが、今や「金融は自由化」されて、「投下資本収益率」の高い地域や国にしか、新規の投資は向かわない。

貿易自由化を更に進めた悪影響では、アメリカは製造業の流出が加速して、低賃金労働者の仕事は、「サービス分野の単純労働」ばかりになる。

この分野の事業は、不法に越境してきた【不法滞在者の仕事】にすることが、「国際金融資本家」にとっては、投下資本利益率が最も高くなるからだ。

 

こうしてアメリカは、不法移民の国となり・貧乏な労働者が大量に増える国となったので、トランプ氏の事業にも悪影響が及んで不満が高まっているのだ。

白人の低賃金労働者の生活を圧迫する国では、我慢ならないのである。

とにかく、【自由貿易化による製造業の流出】は食い止めなければならない。

低賃金化の圧力となる「不法移民は最小にする」ことがアメリカのためになる。

移民を否定しているのではなく、「能力本位の移民制度で労働者の賃金をあげる」ことが、トランプ大統領の施政方針である。

これらを実行して、アメリカが世界の王様の地位を築くことが、「世界の秩序を再構築」する、「トランプ流の世界平和のビジョン」なのであろう。(続)