庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

消費税を地方税化する政権公約を掲げる維新の存在価値。

2012-12-04 | 国創り政治問題
日本の最大の問題は、中央集権官僚政治による「硬直化した行政と規制」で、イノベーションが困難になっている疲弊社会である。
一部の既得権に守られた組織や企業を優遇するばかりで、新規に起業したり、新業種を立ち上げようと苦労する人たちを、【邪魔するばかりの法制度と行政】を、大転換しなければ、日本の産業の将来は危ういのだ。
ところが、総選挙では、最重要な政策の中身は、どの党も大差のない、【相変わらずの中央官僚の作文を実行する】、と異口同音に掲げているだけである。

日本社会に新風を巻き起こしそうであった「日本維新の会」は、中央政府の権限を徹底的に地域社会、地方政府に移譲することを、最大目標に掲げていた。
大阪都構想は、その部分的な先遣隊であり、国の硬直化した行政を【大阪市と大阪府で重複した非効率行政】を、いの一番に改革して、地域の自立的発想を引き出せる行政組織に大改革する狙いである。
既に、東京都は財政力もあって、都独自の事業も活発に出来るだけの実力は備えているが、石原東京都知事に言わせれば、「国が規制と権限で邪魔ばかりしてきた、もう今以上はうまく進まなくなった。」と国を邪魔ものと唾棄した。

だから、国政に打って出て大阪都と連携して、地方に財源を移して権限を強化する「地方行政体に主権を移す」為に、大改革に打って出ると決意した。
暴走老人を自称して、日本の閉塞感と停滞を打ち破るには、「官僚政治打破の大同団結、小異を捨てる」と宣言して、保守老人政治家達を引き連れて、「日本維新の会」の旗印を利用しようと【ドサクサ合流の暴走ぶり】を発揮した。
ところが、合流するやいなや、「小異を捨てる」考えなど、毛頭なかった様に、「憲法を破棄して戦力を行使だ!原発を放棄は暴論だ!」と声を張り上げる。
なんだこのザマは。
大同団結などはウソで、自分の我流を押し通すだけの、「暴走ボケ老人」の本質が露呈している。

このおかげで、せっかくの新進気鋭の「日本維新の会」は、選挙後のキャスチングポートを握れる可能性も薄れて、【野党体質】になり下がってしまった。
それでも存在価値があるのは、地域主権を目指して、『消費税の地方税化・道州制移行』を明確に掲げていることにある。
この点だけは、他の乱立する第3極政党より、実行に重きを置いた『行政の長の経験者』の識見を現わしている。

民主党も自民党も、中央集権の官僚依存政治から抜け出せる実行力はない。