東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

破綻懸念先からの脱出

2008-10-05 | 経営の気づき
金融庁は、債務者区分の基準を示した「金融検査マニュアル」に基いて、金融機関の検査を行なっています。
この債務者区分とは、金融機関の行なった融資が不良債権になっているかどうかを判定する目的で、融資先をランクわけしたものです。

融資先は、「正常先」「要注意先」「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」「破綻先」の6区分のどれかに分類され、どのランクに入っているかで、金融機関の融資姿勢が大きく変わります。
したがって、皆様方の会社はどのランクになっているか、金融機関に直接尋ねられてもよいでしょう。

因みに、検査ポイントは次のとおりです。
「企業の実態的な財務内容」「役員報酬や家賃の支払」「代表者等の個人資産」「技術力・販売力などの将来性」「経営者の信用力や経営資質」「業種の特性」「経営改善計画の策定」「貸付条件及びその履行条件」。
以上の項目の中で注目したいのが、後ろから二番目「経営改善計画の策定」です。

財務状況が悪くても、優れた経営戦略、経営改善計画があれば、ランクアップも可能ですので、悪いランクになっている場合は、経営改善計画を策定するべきだと言えます。


経営改善計画の策定は、金融機関に対して好影響を及ぼすとともに、自社にとっても、明確な道しるべが出来るという大きな成果があります。