３月のこと（技能グランプリ）

　３月２１～２２日、神戸のワールド記念ホールで、第２５回技能グランプリ（主催・中央職業能力開発協会、全国技能士会連合会）が３１の職種において行なわれました。
その「瓦葺き」職種の競技委員（審査委員）として参加してきました。今回で３回目の競技委員を務めさせていただきましたが、毎回、選手の皆さんが一生懸命作り上げた課題を審査するのは非常におもしろく勉強になることではあるのですが、それと同時に本当にむずかしい気をつかう仕事でもあります。２１人の選手の課題を見ていると「自分の目」というか、見る基準が最初の頃と後半では違ってくることがあります。その修整をしなければなりません。１０人程度ならもっと楽にできると思うのですが・・・２１人の選手。仕事の手順、スピードも違うので下手すると見逃してしまうこともありえることです。そのために競技委員長を含め６人の委員で審査しているのですが、やはりむずかしいですね。審査項目がすごく多いので「木を見て森を見ず」というような事になる恐れがないわけではないので、そんな点も非常に気を使います。
　今回、２１名の選手が出場して全員が完成。課題も軒反りのついた反り棟（隅棟）という難しいというかおもしろい課題でした。作品にある意味個性が出て。それが審査をする側も逆に難しかった気がします。しかしこういう課題のほうが見る人にとっては面白かったんじゃないかなと感じました。
　ちなみに優勝は茨城県の櫻井茂幸選手でした。彼は京都の「甍義塾」の後輩です。