生きてると、クヨクヨするんです。
桑田圭祐自身がチョイスした様々な分野の歌謡曲を、彼自身が1人で歌ったライブを収録、そして彼の歌に対する思いを編集した番組「桑田圭佑の一人紅白歌合戦」(3月20日PM10時~)をついつい見てしまった。
子供のころから、JAZZを聴き、ビートルズに魅せられ洋楽から入っていったという桑田は、一世を風靡したグループサウンズも、ブルーコメッツは別として、日本の歌謡曲には惹かれなかったという。
サザンオールスターズを初めて見たのは、大学2年生の時だった。寮の食堂で、「ザ・ベストテン」(久米宏、黒柳哲子の司会)という番組。新宿のロフトというライブハウスからの中継で、桑田は上半身何も着ず、派手なパンツで登場。歌の途中でいきなり「今、何時?そうね大体ね・・・今、何時?ちょっと待ってて・・・不思議なものね、あんたを見れば、胸騒ぎの腰つき・・・」パンツ一丁という出で立ち、ふざけたような歌詞。タイトルは当時沢田研二が歌っていた「勝手にしやがれ」とピンクレディーの「渚シンドバッド」が流行っていたから「勝手にシンドバッド」にしたという。
当初はコミックバンドかと思ったくらいだ。しかし、ふざけてると感じた歌詞をいつの間にかと言うよりも、すぐに口ずさむようになったのだから・・・全くもって不思議な歌だった。・・・そして名曲「いとしのエリー」が。その後、桑田圭祐率いるサザンオールスターズは、文字通りスター街道まっしぐら。我々に本当にたくさんの名曲を届けてくれた。
番組の中で、「これで良かったのか、悪かったのかと悩んだり・・・生きていると、クヨクヨするんです・・・」「勝手にシンドバッドの歌詞なんか乱暴に書いたんだろうなんて言われますけど・・・あれは、メロディーに詩を乗せるのに考えに考え抜いた歌詞なんです・・・」「若いころは、歌謡曲に全く興味が無かった。誰がどんな歌を歌っているのかさえ知らなかった・・・洋楽から入って、くるっと一周してふと回りを見てみると、日本の歌謡曲って、こんな素晴らしいものがいっぱいあったんだということに気づいて、・・・」
「生きているとクヨクヨするんです。」これが桑田圭祐の言葉?本当かよって思わずにいれなかった。その数日後、イチローが現役を引退。その記者会見の席上で、「オファーが無い中、アメリカでプレーするために準備する。昨年の場所は神戸の球場なんですが、へこむんですよ、やっぱり心が折れるんです・・・」と桑田と同じようなことを言っていた。
そんな言葉を聞いて半分ホッとするような、そして、その言葉に勇気を貰うような・・・俺も、もう少し頑張ってみようと思う。
2019年3月28日 笹原 真二
桑田圭祐自身がチョイスした様々な分野の歌謡曲を、彼自身が1人で歌ったライブを収録、そして彼の歌に対する思いを編集した番組「桑田圭佑の一人紅白歌合戦」(3月20日PM10時~)をついつい見てしまった。
子供のころから、JAZZを聴き、ビートルズに魅せられ洋楽から入っていったという桑田は、一世を風靡したグループサウンズも、ブルーコメッツは別として、日本の歌謡曲には惹かれなかったという。
サザンオールスターズを初めて見たのは、大学2年生の時だった。寮の食堂で、「ザ・ベストテン」(久米宏、黒柳哲子の司会)という番組。新宿のロフトというライブハウスからの中継で、桑田は上半身何も着ず、派手なパンツで登場。歌の途中でいきなり「今、何時?そうね大体ね・・・今、何時?ちょっと待ってて・・・不思議なものね、あんたを見れば、胸騒ぎの腰つき・・・」パンツ一丁という出で立ち、ふざけたような歌詞。タイトルは当時沢田研二が歌っていた「勝手にしやがれ」とピンクレディーの「渚シンドバッド」が流行っていたから「勝手にシンドバッド」にしたという。
当初はコミックバンドかと思ったくらいだ。しかし、ふざけてると感じた歌詞をいつの間にかと言うよりも、すぐに口ずさむようになったのだから・・・全くもって不思議な歌だった。・・・そして名曲「いとしのエリー」が。その後、桑田圭祐率いるサザンオールスターズは、文字通りスター街道まっしぐら。我々に本当にたくさんの名曲を届けてくれた。
番組の中で、「これで良かったのか、悪かったのかと悩んだり・・・生きていると、クヨクヨするんです・・・」「勝手にシンドバッドの歌詞なんか乱暴に書いたんだろうなんて言われますけど・・・あれは、メロディーに詩を乗せるのに考えに考え抜いた歌詞なんです・・・」「若いころは、歌謡曲に全く興味が無かった。誰がどんな歌を歌っているのかさえ知らなかった・・・洋楽から入って、くるっと一周してふと回りを見てみると、日本の歌謡曲って、こんな素晴らしいものがいっぱいあったんだということに気づいて、・・・」
「生きているとクヨクヨするんです。」これが桑田圭祐の言葉?本当かよって思わずにいれなかった。その数日後、イチローが現役を引退。その記者会見の席上で、「オファーが無い中、アメリカでプレーするために準備する。昨年の場所は神戸の球場なんですが、へこむんですよ、やっぱり心が折れるんです・・・」と桑田と同じようなことを言っていた。
そんな言葉を聞いて半分ホッとするような、そして、その言葉に勇気を貰うような・・・俺も、もう少し頑張ってみようと思う。
2019年3月28日 笹原 真二