なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳梗塞再発

2018年05月21日 | Weblog

 朝病院に来ると、当直だった外科医から朝方救急搬入された76歳男性を診てほしいといわれた。今月脳梗塞で入院して、早期に退院したばかりだった。

 連休中の5月4日に、右半身不全麻痺と構語障害が前々日から続いているという訴えで救急外来を受診した。左頭頂部に帯状の梗塞巣があり、他に斑点状にラクナ梗塞があった。心電図は正常洞調律で心房細動はない。左MCAのM2に少し狭窄があった。

 

 自分では受診する気はなく、家族が連れてきたのだった。脳梗塞と伝えても入院する気はなかったが、家族に言われてしぶしぶ入院した。抗血小板薬とエダラボンで治療していたが、ほとんど症状は軽快して早期退院を希望した。リハビリをするまでもなく、普通に歩行して構語障害も目立たないので、9日の入院で退院にしていた。

 今回も同様の右半身不全麻痺と構語障害だった。頭痛や嘔気などを問うとちゃんと答えて、病院名も答えたが、名前が出でこなかった。生年月日も生年までで止まってしまう。JSC一桁のどこに入れるか迷う。

 頭部MRIで前回にはなかった皮質下の斑点状の梗塞巣が散在していた。薬はきちんと内服していた。脳血管自体の問題かもしれないが、前日暑い中で畑仕事をして脱水症をきたした可能性はある。

 短期間での再発だった。当院のひとり神経内科医は休みをとっていた。今週後半には神経学会で不在になる。当院に入院してもらってもいいが、希望があれば専門医のいる病院を紹介しましょうか、と家族に訊いてみた。すると、脳神経で有名な病院に孫が務めているという。医師の診療補助の仕事らしい。電話してみると、地域医療連携室の方が出て、症状とそのお孫さんの名前を訊かれた。一通り伝えるといったん切ってまた連絡しますと言われた。その後脳外科医が診るので搬送して下さいと連絡が来た。

 前回ほどではないが発症してちょっと時間が経っていた。特別な治療はしないと思うが、今回は後遺症が残りそうで、入院中に悪化する可能性も考えられたので、専門病院(専門医)にお願いすることにした。

 

 

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