東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

田布施町 素晴らしい!たぶせ山城太鼓 定期演奏会

2014年04月01日 | ふるさと

 1ヶ月ほど前でしょうか、田布施のたぶせ山城太鼓の定期演奏会チラシをいただきました。それまでは、この太鼓グルーブの名前は聞いていましたが、どこで活動して,どこで練習して,どこで演奏して,どんな子供達が演奏しているのかなど、全く知りませんでした。
 太鼓の演奏会と言えば、何年か前に家内が太鼓の演奏を聴きに行くのが好きで、太鼓プロ集団「鼓童」の話をよくしていたのを思い出すくらいでした。

      会場のアクティブ柳井              受付でいただいたパンフレット
 

 さて太鼓と言えば去年、私は麻郷ふるさと会で嵯峨音頭の太鼓,歌,そして踊りを少しばかり練習しました。しかしどれも覚えることができず、40年以上音楽から離れていたブランクを嫌と言うほど感じました。やはり、若いうちに、いや子供のうちに音楽を経験して、さらに持続して練習することが大切だと思い知りました。

 13:30から太鼓演奏第一部の開演です。最初から、子供達の元気の良い太鼓演技の始まりです。小さな子も、大きな子ものびのびと迷うことなく太鼓を叩いていました。これまで、毎日のように練習したり演奏したりした成果ではないでしょうか。

                    第一部 動画


              開演とともに、太鼓曲「上に」を元気に演奏する子供達


 たぶせ山城太鼓は、20年ほど前に城南地区の盆踊りの太鼓が契機だったそうです。おそらく、今の麻郷の盆踊りの太鼓のようだったのかも知れません?城南地区は、代表の熱い思いや太鼓の良き指導者に恵まれて、今のようなたぶせ山城太鼓に発展したのではないかと思います。今は、借りてきた曲だけでなく自分たちの太鼓曲も創作しているようです。

       迫力の屋台太鼓の演奏             息の合った太鼓演技             
 

 第一部は、子供達の太鼓演技が中心でした。最初、第一部だけで5曲程度しかないのではないかと誤解していました。しかし、いろんな曲を数多く演奏していました。これは、小学1年生頃から長年にわたって叩き続けてきた積み重ねの成果だと思います。一期生はすでに30歳位になり、仕事の合間に後輩たちを指導しているとのこと。20年以上にもわたって、次の世代へと演奏を引き継いでいく伝統が息づいているのでしょう。

      高学年生による演奏                低学年生も出て演奏
 

 第一部は、11曲の太鼓が演奏されました。その中で、「ニュー三宅」と「三宅」と呼ばれる曲を、それぞれ高学年生と低学年生で演奏していました。同じ旋律ですが年齢の差が少し現れていました。さすがに高学年生は力強い演奏でした。第一部の最後は「山城」と呼ばれる山城太鼓のテーマ曲でしょうか、子供達のほぼ全員が演奏していました。

                一部最後の曲、山城太鼓テーマ曲「山城」


 第一部が終わると小休憩です。ところで、アクティブ柳井の会場は観客席が階段式になっているため、後ろの人もステージをよく見ることができます。普通の公民館と違って、音響が良くなるように工夫されている会場のようでした。私は、前から3番目の席で観賞しました。

 さて、いよいよ第二部の始まりです。
 
                      第二部 動画


 第一部は子供達の太鼓演奏が主でした。第二部は、子供達の演奏に加えて、先輩である中学生達や高校生以上の演奏がありました。それぞれ山城組風、山城組空と呼んでいるそうです。特に、高校生以上のメンバーはセミプロを目指しているとか。ぜひ頑張って欲しいと思いました。

       第二部最初の太鼓曲「精悍」          山城組風による太鼓曲「金魚島」
 

 太鼓の演奏会なので、楽器は太鼓だけかと思っていたら違いました。叩いて音が出るものは何でも演奏対象でした。その一つは、体を叩くボディーパーカッションです。一時期芝居の世界で流行ったように思います。どこかで聞いたようなリズムと音でした。ボディーパーカッションに続いて、勇壮な山城組空の演奏です。さすがに動作も大きく音もよく響きました。強く叩くので太鼓がずれるほどです。

   子供達によるボディーパーカッション         山城組空による太鼓曲「疾風」
 

 第二部最後の曲は、竹竿を使ったパフォーマンス曲「野戦」の演奏です。考えてみれば、叩いて音が出るものは何でも楽器として使えます。出土した石器時代の数本の石棒が考古学的に楽器として認められたとの記述を思い出しました。木琴ならぬ石琴です。またインドネシアの竹楽器であるアンクルン(angklung)も打楽器の一つだと思います。また、田布施竹楽坊で使っている竹琴も打楽器の一つではないでしょうか。

                 第二部最後の演奏、竹竿を使用した曲「野戦」


 第二部が終わると、小休憩です。受付前のソファに座って少し休みました。5分程度休むと、会場内に入って第三部の演奏が始まるのを待ちました。第三部は第一部,第二部と違って、オカリナやバイオリンなどとコラボした曲が演奏されました。

                       第三部 動画




 最初の曲は「荒波」で、波のように太鼓を打つ列が移動したりして、見ていても楽しい曲でした。子供達は太鼓を打つだけでなく、移動する練習もしたのだと思います。続いて、太鼓指導者の演奏披露がありました。指導者のNさんは田布施観光協会の会長でもあり、私も時々顔を合わせます。音楽の演奏者としての,そして音楽指導者としての一面を拝見させていただきました。

      オカリナを演奏するNさん             バイオリンとコラボした曲「カノン」
 

 オカリナに続いて、バイオリンがメロディーを奏でる曲「カノン」でした。それまで太鼓演奏が中心でしたので、バイオリンをとても新鮮に聞くことができました。その後再び太鼓曲になり、続いて木琴がメロディーを奏でて太鼓とコラボした曲「ギャロップ」、そしてこの定期演奏会最後の「剣の舞」と続きました。
 私はかつてジャズオーケストラ(ビッグバンド)で、演奏旅行,各種コンサート,海援隊や青い三角定規などフォークグループの前座,そして定期演奏会などに出たことがあります。主催する演奏会はほとんど有料でしたので、チケットを販売するのに苦労しました。当時のお金で500~1000円位だったでしょうか。なかなか売れなくて、演奏会近くになると売らないで配っていたように覚えています。アルバイトとして年末にダンスパーティーの伴奏をしたり、ビアガーデンなどで演奏をしたこともありました。演奏会に行くと、つい自分の若かりし頃の音楽活動を思い出してしまいます。

     練習が大変だった?太鼓曲「道」      私が20歳頃、関わった演奏会やチケット
 

 最後の演奏が終わると、団員全員がステージに立ちました。そして、観客席に向かって挨拶をしていました。20年以上続く山城太鼓だけあって、礼儀正しい姿勢には共感できます。将来太鼓から離れることになっても、太鼓で学んだことは私生活を豊かにするはずです。今日演奏した子供たち、将来模範的な社会人になって欲しいと思います。

             素晴らしい太鼓を聞かせてくれた子供達や指導者の方々


 ところで、先日たぶせ少年少女合唱団の定期演奏会にも行ってきました。たぶせ山城太鼓もたぶせ少年少女合唱団も、共に素晴らしい演奏会でした。私は40年以上も田布施を離れていたため、田布施の現状に疎くなっていました。このため、スポーツに加えて音楽などの文化活動も盛んなことを知りませんでした。
 私は一昨年から、田布施を中心にした史跡を巡る健康ウォーキングを毎月企画し実行しています。さらに、どう言う訳か今年の2月から郷土館に勤めることになり、さらに4月から田布施町少年少女発明クラブで指導する1人になりました。
 たぶせ山城太鼓指導者のNさん、たぶせ少年少女合唱団指導者のSさんになんとか追いつけるように、音楽とは別の道で田布施に貢献できたらと思っています。今回とても良い刺激をもらいました。ありがとうございました。

    演奏を終えた子供達に見送られて     山城組の方々、素晴らしい演奏でした
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする