東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

真夏の夜、久しぶりに天体望遠鏡で夜空を観測

2013年08月18日 | 田舎暮らし

 我家に20年位前に購入した天体望遠鏡があります。子供達に夜空を見せたり、ボーイスカウトなどの指導時の夜空観察に使いました。今回、虫干しのつもりで久しぶりに出して天体観測してみることにしました。組み立て方をだいぶ忘れていましたが、あれこれ試行錯誤で思い出しながら組み立てて見ました。最初、湿気などでレンズなどが傷んではいないか心配でした。しかし、それほど傷んではいませんでした。良かった!!

    望遠鏡を支える三脚を組み立て           主鏡筒を三脚に取り付け
 

 赤道儀付きの三脚に、反射鏡が付いた主鏡筒を取り付けました。続いて、望遠鏡のバランスをとるための錘をつけました。そして、ファインダーを取り付け、最後に接眼レンズを主鏡筒にはめ込みました。何年も組み立てなかったため、だいぶその手順を忘れていました。マニュアルを見ながら思い出して、なんとか組み立てることができました。

       A:倍率を決める接眼レンズ,B:ファインダー,C:バランスをとる錘


 天体望遠鏡には二種類あります。一つはレンズを使う屈折式です。もう一つは凹面鏡を使う反射式です。反射式は光の収差が無いのため、大型望遠鏡に向いています。屈折式は比較的小型の望遠鏡などに使われます。アマチュアが自作しやすいのは屈折式です。私が中学生の頃、ガラスを磨いて望遠鏡を作った生徒がいました。今、そのような中学生はいるでしょうか。
 望遠鏡の組み立てが終わると、次にとても大事な設定をします。夜空は北極星を中心に反時計回りに回転しています。このため、望遠鏡で星を見ていると、どんどん星が動いて望遠鏡の観察視野からすぐに見えなくなってしまいます。倍率を上げるとそれが顕著です。星を追いかけるように望遠鏡を左右上下に操作するのは大変な作業になります。
 星を追いかける操作を容易にするため、主鏡筒を取り付けた赤道儀を地球の自転軸に合わせる設定をします。

           まずは、望遠鏡を取り付けた赤道儀の軸を北に向ける


 赤道儀を地球の回転軸に合わせるには、次の二つのステップがあります。一つ目は赤道儀の軸を北に向けます。北斗七星かカシオペア座から北極星を探して、その方向に軸を向けます。簡易的には方向磁石を使っても良いです。しかし、正確を記するならば方向磁石は真の北から数度ずれていることを考慮する必要があります。
 次のステップは、緯度を合わせることです。今はGPSがあるため、容易に緯度を知ることが゛きます。ちなみに我家の緯度は33度56分42秒ですので、赤道儀の傾斜角を34度と設定しました。これで、この望遠鏡を地球の自転軸に合わせることができました。

      我家の緯度、33度56分42秒           傾きを34度に設定
 

 なお、もう一つ大切な準備があります。それは、主鏡筒に取り付けているファインダーと主鏡の方向を合わせておくことです。昼間、数km先の風景を主鏡とファインダーで見て合わせておきます。星を観測する時、最初にファインダーで星を探します。ファインダー窓の十字の中央に星を合わせると、主鏡でその星を見ることができます。

     懐中電灯に赤いセロファン              だんだん暗くなり月明かりに
 

 星空を観察するのは深夜です。目を深夜に慣らすため、懐中電灯に赤色のセロファンを取り付けておきます。このセロファンを取り付けると、眩しくありません。また、星座ガイドなどを暗闇の中で読むときの明かりとして使います。これで、あらかた天体観測の準備ができました。

              今回は、月が明るいため土星などの惑星は見にくい


 今回は、半月のため土星などの惑星を見るための条件はよくありません。もっぱら月を観察しました。20年ほど前に購入した望遠鏡ですが、月のクレーターが良く見えました。倍率を上げると月のクレーターがアップになり、さらに凸凹がはっきり分かりました。久しぶりの天体観測でした。来月の新月には土星や木星などの惑星を見ようと思います。

         接眼レンズをデジカメで覗き込む、クレーターが少し写る

コメント
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