期待通りの、いや期待以上のサンドイッチだった。
KAATの斜向かいに位置するものの、たぶんほとんどの人が気づかないで通り過ぎている喫茶店『バンビ』だ。朝８時からやっていて、周辺のサラリーマン、特に喫煙者には人気だという。
僕は以前「しょうが焼き」を食べているが、今回はマイブームとなっている「サンドイッチ」を求めての再訪。
鉄筋コンクリート造りの建物とは思えない木造チックでレトロな階段を上る。このアプローチがいい。そして上り切って左に折れると、思いのほか広い店内が現れ、でも全体に薄暗～い感じがまたグッとくるのだ（笑）。
午後１時を回っているのでお客は数えるほどで、タバコ臭もそう気にならない。
頼んだのは「ミックスサンド」。３月までは500円だったが、現在は550円。それでもたぶんかなり安いと思う。ここは、他のメニューもみんなリーズナブルなのだ。
目の前に現れた「ミックスサンド」は、薄暗い店内とは反対に明るく見事にカラフルである。しかも、その断面が素晴らしい。しっかりシゴトがなされている。さすが、老舗（たぶん）の喫茶店だ。ウエイトレスさんと厨房の受け渡しを聞いていると、腕をふるったのはお母さんと思われる。いつからこのスタイルで作っているのかなぁ。ズカズカ厨房に踏み込んで、まずは彼女の両の手を僕の両手でがっちり包み込み、そしてハグしたくなった（笑）。
もちろんこんなサンドイッチがまずかろうはずがない。やわらかフワフワなパンとシャキシャキ、しっとりが渾然一体となった、ミックスならではの醍醐味を堪能。
一切れずつ手にしてはですね、おちょぼ口で少しずつ少しずつ食べ進めるのがなんとも楽しい（いい大人がなにやってるんだか）。
チャーハンや焼きそばだと口の中に詰め込めるだけ詰め込んでモグモグするのが大好きなのとは、まるで正反対だな。
今度は「たまごサンド」も食べてみたいけど、ここには「ナポリタン」もあるし、「ハンバーガー」や「ラーメン」「おしるこ」まであるんだからたまらない。職場からブラブラ歩く距離も心地いいし、しばらくは行きつけになりそうだ。
