湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

バオバブの樹の下で

2013-02-20 22:32:18 | B食の道


金沢文庫駅から称名寺に向かう住宅街の中に『バオバブカフェ』がある。
民家をそのままお店にしたようだが、周囲の家々よりもひときわ古びた感じだ。

店内は、まるでこの家が鬱蒼とした森にでも囲まれているかと思わせるような薄暗さ。窓辺からちょっとだけ差し込む陽射しが、より印象的に映る。
板張りの床は土足で上がっていいのだが、中央の一画のみ畳敷きなので靴を脱がなければならない。ただし、その中央部にしつらえたこたつに入れるという楽しみがある。座れば、田舎のおばあちゃん家の気分かもしれない。



湯たんぽが置かれた窓際の椅子に着席すると、頼んでもいないケーキ、ホットワインなどが次々と運ばれてくる。お母さんが運ぶ先を間違えたのだが、実にどれもおいしそうだ。期待が高まる。
いよいよ頼んだコーヒーとパンプディングのセット(650円)が到着した。



コーヒーは、いびつな形の和風な器に注がれていた。お抹茶をいただくように両手で包み込んで持ち上げていただく。いつもより、なんだか大切にコーヒーを飲んでいるような気分になる。ただ、おいしいことは間違いない。
さて、さらにおいしかったのがパンプディングだ。形こそパンを残しながら、パンとプリンよりずっとプリン寄り。控えめだけど、その甘さがとにかく程よくて優しくておいしいのだ。いやいや、こんなに幸せなおいしさは久しぶりだったなぁ。これを食べるために、また出かけたくなるメニューだったなぁ。