この丼もの、さてナニ丼でしょう?
中華丼に似てるけど、たいてい入っているエビやイカといった魚介類の姿が見えない。
魚介類はまったく見えないけど、実はこの丼、魚の名前がついているのだ。
「サンマ丼」である。
サンマ丼?
神奈川県にお住まいの方なら察しがつくはず。
そう横浜・神奈川のソールフードといわれる「サンマーメン」の具(あんかけ野菜炒め)を、ご飯に載っけちゃったのだ!
それで「サンマ丼」というわけ。
「サンマー」の「ー」はどこへ行っちゃったのかなんてやぼなことは聞いてはいけない(笑)。黙って食え。
というわけで、黙って食った。「サンマ丼」(700円)は、横浜橋商店街の東側、永福町にある中華そば『コトブキ亭』のメニューだ。おっさん二人飯で訪問した。
先週の正真正銘「中華丼」と同様、ちゃんとした丼に盛られているタイプなので、すごいボリュームのように感じる。とにかくご飯の層にたどり着くまで、かなり掘り進めなければならない。ようやくご飯が顔を出し、いい具合にサンマーがしみこんだ部分をガバッとすくって口に運ぶ。
あちちち・・・
サンマー独特のあんかけ度が中華丼のそれもかなり強いので、なかなか熱い。おまけにその分厚いサンマーの層がご飯の放熱を妨げていたため、ご飯自体も熱いままだ。それを一気に口に運んでしまったのだから、上顎をヤケドしてしまった(笑)。
でも、おいしい。あるようでなかった「サンマー丼」・・・いや「サンマ丼」
どうやらこのお店では古くからの定番メニューのようだ。なぜ広がらなかったのかなぁ。
オリジナルの食器。昔はどこでも店名や電話番号が書き込まれていた。
なかなかいい枯れ具合でしょ。
店内もレトロ。厨房とホールは完全分離式で、料理が出来上がると小さな窓からホール側に出される。これをホール係が受け取ってテーブルに運ぶシステム。ただ、お父さんは出前に追われていて不在。お母さんが調理を終え小窓から出した後、ぐるりと回ってホールに現れ、自分で出した料理を自分でテーブルまで運んでいた(笑)。