湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

懐かしのネムライス

2011-07-29 23:49:23 | B食の道


なんとも懐かしいオムライスが目の前に現れた。
あの江ノ電が道路上を行く腰越商店街にある『ネムラ』である。建て替えているので外観には懐かしさを感じないが、店内に足を踏み入れたとたんに昭和にタイムスリップする。
壁に並ぶメニュー札、小上がりとそのテーブル、少し覗ける厨房で働くお父さんやお母さんたちの後ろ姿…初めて来たのに、なぜかみんな懐かしい。
表の派手な看板は観光客に向けているようにも思えるが、ここは間違いなく地元の人に愛されている街の食堂である。いかにもご近所といったアロハ姿のおじさんが、新聞片手にサンマーメンをすすっている。

「オムライス」(850円)は、そんなお店にふさわしい逸品だった。
ケチャップの垂れ方が美しい(笑)。ちょこんと載ったグリーンピースがかわいい。炒めたご飯が香ばしい。小さく切られたハムか肉がカリカリに焦げちゃっているけど、それが好き(笑)。ボリュームもかなりあるなあ。
お椀は味噌汁かと思いきや、ちゃんと中華スープだった。小鉢の冷奴も爽やかで嬉しい。
ときどきクッ・クイ~イ~といいながらでっかい影が赤い暖簾の向こうを動いていく。ホワンッと警笛が鳴ったりする。しかしその江ノ電さえ、もはやこの店を盛り上げるための脇役に過ぎない。

ん~、実にいい感じ。ただ、厨房側の壁にかかっている50インチはあろうかという液晶テレビの鮮やかな画面だけが、とびきり違和感を放っている。終わってしまったアナログ放送が流れていたとしても不思議じゃない風景なんだけど。