仕事で久しぶりに横浜へ。
まずは腹ごしらえをと市役所第三食堂に向かったが、急に以前気になった店を思い出しスルー、本町通りまで足を延ばした。
やってきたのは『バンビ』という喫茶店。表のショーケースがいかにも昭和的で、いつかはと思っていたのである。
２階への階段を上がると、想像していたよりもはるかに広い空間が現れた。
「いらっしゃいませ」「いらっしゃいませ」「いらっしゃーい！」
女性陣スタッフの声がかぶる。
「今日のランチは…あっあと４分ですけど大丈夫ですよ、今日はチキンカツです」
「え～っと、しょうが焼きで」
「150円でドリンクとセットになりますが」
ん～、でもゆっくりできるほど時間がなぁ…といったん腕時計に目をやったが、やっぱりお願いした。だって、こんな懐かしい雰囲気の中でコーヒー飲んでみたいもの！
しょうが焼きランチ（650円）はご覧のように、厚め硬め小さめ（笑）の味濃いめが２枚重ねで登場。
ライスがお皿に盛られていて、それを割り箸で食べる感じがいかにもレトロ喫茶で嬉しい。もちろん、味噌スープはお椀です（笑）。
途中まで食べ進めると
「早めにコーヒーをお持ちしますね」
とお母さま。
さっき僕がチラリと腕時計に目をやったのを見逃さなかったのだ。この気遣い、素晴らしい。
観察していると、４人もいるホール係の女性陣がキビキビと働いている。とっても気持ちがいい。
朝８時から営業しているようで、場所柄きっとお役人さんたちやおじさんたちが一日中ひっきりなしなのだろう。
「ありがとうございます」「ありがとうございます」…
店を出る頃には、お母さんたちがだんだんバンビに見えてくるのだった。
トーストやサンドイッチ、スパゲティ、カレーの他に、ラーメンやお汁粉も見える。