湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

半世紀変わらぬイタリアン

2008-04-16 23:54:06 | B食の道


夜の営業が始まって間もない時間で、お客は僕一人だった。
ナポリタンをおいしくいただいて席を立つ。すると、座ってお茶を呑みながらくつろいでいたウェイトレスのお母さん二人が、スッと立ち上がり壁際に並ぶ。そして、声を合わせるように「ありがとうございます」と。
そのとても自然な立ち振舞いに、このお店の歴史を感ぜずにはいられないのだ。
仕事で銀座に出たついでに寄ったのは洋食の『OYAMA』(おおやま)さん。聞いたら「ここで50年」だそうだ。やっぱりね。
もちろん、味のほうも歴史を感じるおいしさ。学術的には焦げ目系に分類されるが、ややべちょべちょ感を残しているところが上品な印象を与えている。でも、特別変わったもの(例えば海老とかブロッコリーとか)を投入して高級感を出そうなんて小細工を、これっぽっちもしていないところが嬉しい。それでこそ、昭和のナポリタンなのだ。
それにしても、サラダに入っているキュウリの切り方ひとつとっても、丁寧な仕事が見てとれる。だから、たかがナポリタンで950円というちょっと高めの価格設定も、アリだと思える。
さて、さっきから「ナポリタン」「ナポリタン」と言っているが、このお店では「イタリアン」と呼んでいるようなのだ。
外のショーケースを見て(メニューカードなど見ず)頼んでしまったら、お母さんは「イタリアンひとつ」と厨房に伝えていた。
それも、決して不快な感じを与えない優しい訂正。あぁ、なんだかすっかりハマッてしまいそうな予感です。

※「ナポリタン」と「イタリアン」の違いはこの本に詳しいです。


食後にお店の前でパチリとやっていると、向こうから白髪の紳士が。おや、報道ステーションの…





そういえば、昨日の中田英寿選手の会見は、東大本郷キャンパスで行なわれました。何で?