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World made from WILL 第6話その6  By安綱

2009年11月20日 00時20分54秒 | TRPG関連
一話辺りの長さが某砦シリーズのようだと思う今日この頃。
今回のダンジョンは、そのせいかどうかはわからないけど若干S=F風味です。

ダイブフェイズ
(という言葉はNW2ndには無いんですが。月匣(ダンジョン)への進入を指す言葉。)

・光景1
周りは夜の森の中、いくつかの篝火が辺りを照らしている。
遠くからは祭囃子が微かに聞こえてくる。そう、佐倉恭介にとっては懐かしい光景。
森の中で唯一見てとれるのは、小さな自動販売機。
お茶にオレンジジュースにメロンソーダにコーラなど。今はもうない銘柄のものもいくつかある。
その中でメロンソーダの所だけ、売り切れの赤いランプが点いている。
しかし、その自動販売機のすぐ後ろにはあるはずのない扉がそこにある。
おそらくこれが先へ進む扉なのだろう。

まずヨハンが辺りを調べた。
見あたるものは、自販機、ゴミ箱、扉、そして蓋の閉まったメロンソーダの缶。
扉は開きそうも壊れそうもない。
(GM「開けるなら器用50、扉は耐久65535、防御魔防255ね。(さらり)」
ヨハンPL「意味がわかりませんw」
穂酒PL「カンストしてますね。」)
ゴミ箱の中には、不思議な色の石が入っているだけだった。
その石は、先ほどヨハンの拾った魔石に良く似た輝きを放っている。

「なんだ、ここは?」
恭介「これは、あの時の・・・」
ヨハン「自動販売機に、これはメロンソーダ? なんでまたこんなものが?」
穂酒「これは、瑞原美森の心の中なのか?」
恭介「メロンソーダ、か。(でも何で自動販売機なんだ?あの時なら祭りの屋台に
買いに行ったはずなのに?)」
穂酒「問題はこの魔石だろう。隼人は割ったら記憶が流れてきたといっていたし、
割ってしまったたほうがいいのではないか?」
ヨハン「あー、でも本当に割っていいのかどうかはわからないぞ?」
「それよりもこれだよ、ジュース買ってみよう!」
雛はそう言うと自動販売機にコインを入れる。
「えーと、お茶にコーラにオレンジジュース、コーヒー紅茶に毒ペか、懐かしいな。
って「お任せ」とかあるぞ?これだね!」
ガチャリとオレンジジュースが出てくる。
ヨハン「ちょ、ちょーっと待て、月匣っぽいのの中だぞ、危なくないか?」
「大丈夫大丈夫、たぶん。」(識別の判定に失敗)
穂酒「大丈夫そうなら、私も貰おうか。」(紅茶のボタンを押す。)
恭介はゴミ箱の中の石を取り出してみた。不思議な色に光ってはいるが、持っただけでは何も起こらない。
穂酒「やはり、割ったほうがいいように思えるのだが?」
恭介「分かりません、他に方法が無いなら手ではあります。」
穂酒「では割ってみよう。恭介、頼む。」
恭介「はい。」
恭介が石を割ると、恭介の頭の中に知らないはずの記憶が流れ込んでくる。

祭りの屋台が立ち並ぶ中。屋台のおじさんと話している。
美森「メロンソーダ2つください!」
おじさん「ごめんね、メロンソーダは売り切れなんだよ。」
美森「えー、困ったな、どうしよう?」
おじさん「すまないねえ。どうしてもメロンソーダがいいのかい、他のなら残ってるんだが?」
美森「ううん、いいです。」
おじさん「そうだ、ここには無いけど向こうの自動販売機にはあるから、それを買ってきたらいい。
コップと氷とストローはあるからね。」
美森「いいんですか? ありがとうございます。」

恭介「美森ちゃん、無かったならメロンソーダじゃなくても良かったのに・・・ うっ!」
その瞬間、恭介を頭痛が襲う。
今見た事全てが消えてなくなりそうな、忘れ去ってしまいそうな、そんな衝動。
恭介は必死にそれを押しとどめる。(知力判定成功)
穂酒「どうした、何が見えた?」
恭介「隼人が言っていたのと同じように、美森ちゃんの、昔の記憶です。」
穂酒「そうだったか。」
ヨハン「で、このメロンソーダどうする? って、消えていくぞこれ!? 周りも?」
「コーヒーを買おうか買わないか、それが問題、って自動販売機が無くなっていくぞ!?」
石が割れると同時に周囲の景色は薄れて消えていき、後には買った飲み物と、大きな扉だけが残った。
ヨハン「開くみたいだな、進むか。」

〈GMの解説〉
美森の記憶を基にしたダンジョン、その1フロア目です
自動販売機は使うとなぜか10000ヴァルコほど金が減りますが、アイテムが手に入ります。
効果は後ほど。
このダンジョンは、記憶の石を壊すとどのフロアも楽が出来るようになっています。
壊すとどうなるかは・・・まあ想像にお任せします。
ここの条件は、メロンソーダを飲んでゴミ箱に捨てる、が扉を開くトリガーでしたが
PCはその前に石を壊しました。

・光景2
多くの屋台が立ち並ぶ祭りの縁日。気が付くとその只中に居た。
道の左右に屋台が列を成し、向こうに見える神社の鳥居の下に、さっき通ったような大きな扉が見える。
しかし、恭介の目はその中の一つの屋台から目が離せなかった。

「今度は祭りの真っ最中ってわけか。」
恭介「あれは・・・」
恭介の視線の先にあるのは射的の屋台。景品の棚にはお菓子やおもちゃなどが並んでいる。
その中に混じって、一つのぬいぐるみが置かれている。あれは、見たことがある。
そう、美森ちゃんにせがまれて取ったあのぬいぐるみ。
ぬいぐるみの胸には、またあの魔石が付いている。
屋台の主人「さーア、今回の景品ハかわいいヌいぐるミだあ! 見事当てラレるかナあ?」
声と共に、景品の棚から別のぬいぐるみや人形やダルマが飛び上がり、おもちゃの銃を手に取る。
『撃ッテ撃ッテ撃チ落トソウ!』
恭介「止めろ!」
声と共に恭介が箒に乗って突撃する。
3人も慌てて恭介の後を追っていった。

ぬいぐるみと人形とダルマと屋台の主人の4体が敵で、石が壊される前に倒さなければならない状態でしたが、
恭介とヨハンの攻撃で銃を持った1体と店の主人は撃破したものの、一体に順番が回ってしまう。
迷ったが、石を壊さない方がいいと考え、雛が《魔女王の囁き》を使用して攻撃の対象を変更させる。
それで銃を持ったぬいぐるみが吹き飛ぶ。
ぬいぐるみ「サア、ぬいぐるみニ当テヨウ! 当タッター!! ・・・アレ?」
「これであと一匹だな。」
(穂酒PL「1シナリオ1回技を使わされたか、痛いな。」
雛PL「いや、むしろいいかもしれない。ここは敵に回る恐れがあるからな。」)
残った一体はなんとか次の行動で石を壊そうとするが。
恭介「命中して、ダメージが、回った。」
GM「ここで防御ファンブルかーい!」
あっさり撃沈。生き残ってさえいればレンジドカバー使わせられたのになあ。

穂酒「これもあの石か。あいつらが壊そうとしていたのを見ると、
壊さない方がいいかもしれないな。」
恭介「・・・持って行きましょう。」
石を回収するとまた周囲の景色は薄れていき、扉だが残った。

〈GMの解説〉
まあ上の通りです。4匹のデータはそれぞれ、
人狼の戦士、キューピッド、魔の落とし子、宵闇の番兵でした。
前の三匹に行動を回すと、優先的に記憶の石を攻撃します。
記憶の石はラウンド進行中は進入不可なSqにあったため、レンジドカバーなどを使わせて
PCのプラーナを削る予定でした。
一応記憶の石を無視することも可能でしたが、さすがにそうはしなかった模様。
思ったより削れなかったなー。

・光景3
神社の近くの森の中。
私は何で走っているんだろう?
怖い。何がなんだか分からないけど、あの人はなぜか、凄く怖い。
逃げないと、早く逃げないと。―――助けて。

「また森の中か。今度は何だ?」
ヨハン「な、何だアリャ? 凄くヤバい予感がするぞ?」
向こうの方から、木を圧し折り、草を磨り潰し、地面を削りながら、巨大な“何か”が近づいてくる。
姿は判然としない。漠然と、危険な「何か」がやってくる。
穂酒「とにかく、逃げるぞ!」
逃げていく一行は、木々の向こうに不思議な色の葉っぱがあるのを見つける。
恭介「あれも記憶の石と同じものなのか?」
穂酒「ヨハン、アレだけ取れないか?」
ヨハン「いや、こっちからだと枝が邪魔だ、それに飛んでどうにかなる空間でもなさそうだしな。
樹ごと叩ききればいけるかもしれないけど。」
恭介「それだとあれまで壊してしまうでしょう。向こうから回れませんか?」
「じゃあ行ってみるか。・・・といっても早く走るのは無理なんだが。」

〈GMの解説〉
ダンジョン的には、デスローラーから逃げながら(あるいはデスローラーを壊しつつ)
先に進んでいくマップでした。
このデスローラーは、全力移動しながら轢いていき、轢いた相手を引き摺りながら移動して
引き摺ったSqの数だけダメージロールを追加で行う、というエネミーでした。
しかもこの攻撃によるダメージは、防御力ジャッジの最終値が半分になるという素敵性能。
他にも《無限の一矢》を使って遠くから状態異常魔法を撃ってくる雑魚敵や、
壊すと毒ガスが撒かれるドアや(恭介がスーパーソニックアタッカーで突っ込んできたため発動)
明度1の中に召喚される魔物(魔王女の兎相当)など、様々な仕掛けのある10×10Sqのフロアでした。
穂酒が一度HP-80位まで突っ込んで蘇生の光を使用したほか、MPなどのリソースをけっこう消費。
最後は、恭介と同乗状態になった雛がクリティカルで罠(気付かず入るとデスローラーのいるSqにテレポート)の危険感知に成功し、なんとか突破に成功した。
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・エネミーデータ
クラッシュデスローラー
Lv6 地属性 知名度25 サイズ4
耐久100 魔法20 行動値19 移動力0
基本能力値
筋力18敏捷8幸運12ほか1
戦闘値
攻撃23 防御魔防30 ほか1
特殊能力
《BS無効:全て》《トラップ無効》《明度無視》《巨大化》
《巨大》常時:このエネミーのいるSqは通り抜けられない。
《クラッシュローリング》メジャー
 全力移動しながら絶対命中の物理攻撃を行う。
 この攻撃に対する防御ジャッジは、最終値が半分として扱われる。
 この攻撃の対象は移動した先のSqにいる全員である。
 また、攻撃対象はこのエネミーのいるSqに移動させられ、
 移動させられたSq1つにつき1回追加でダメージロールが発生する。
 また《ワイドカバー》を使用することで、このメインプロセス中の攻撃ジャッジ
 全てを引き受けることができる。
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(長い直線の道に1Sqだけあるくぼみ。それを見て。
ヨハンPL「そこに入ったら(デスローラーを)やり過ごせないかな?」
穂酒PL「いや、絶対に止めた方がいい。移動させる罠とかがあったら最悪です。」
恭介PL「というか、このGMがこんなくぼみに罠を仕掛けないはずが無いと。
これまでこのGMが出したダンジョンでこういう所に罠があった割合は100%です。」
雛PL「100%?」
恭介PL「といっても2分の2ですが。十分。」
穂酒PL「とにかく、絶対入っちゃいけません。」
スルーする4人。
GM「えー、入らないの? せっかく〈サモンローラー〉(デスローラーを召喚するトラップ)
仕掛けておいたのに。」
PL一同「誰が行くかっw!」
穂酒PL「ていうか行ってたら詰んでますw」)

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