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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

戦争エンターティメント映画としてよく出来ていた『ハクソー・リッジ』。

2017-07-07 21:35:47 | 新作映画
 メル・ギブソン監督、アンドリュー・ガーフィールド主演、『ハクソー・リッジ』、7/1、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2017年21本目。


 7/1の映画サービスデーに二本、映画を観に行きました。
 映画サービスデーなのでこの日は映画が1100円で鑑賞出来るのですが、自分はそれぞれムビチケ(1400円)と前売り券(1500円)を使って鑑賞しました。
 少しでも安く映画を観ようと思ってムビチケを購入して、映画サービスデーにそのムビチケを使って映画を観ると、何だかひどく損をしたような気分になります。
 まぁ必ずしも映画サービスデーに観に行けるとは限らないので、ムビチケを購入したこと自体は正しい選択のはずなのですが…。

 さて、この日最初に観たのがメル・ギブソン監督の戦争エンターティメント映画『ハクソー・リッジ』です。

 突然こんなことを問うのも何ですが、人は殺してはいけないのでしょうか?
 何言ってるんだ、人の命は尊いのだから殺してはいけないに決まっているだろう、多くの人はそう言うでしょう。
 まぁそうですね、「人を殺してはいけない」、これは私たちの共通認識だと言ってよいと思います。
 しかし本当にそうなんでしょうか?
 例えば、包丁を振りかざした男が襲ってきて、そばには子どもがいて、手元に銃がある場合、その銃で男を撃ち殺すのって異常なことでしょうか?別にそんなことはないですよね。それこそ正当防衛なのだし。
 ですから、「人を殺してはいけない」は私たちの共通認識ですが、正しくは「人を殺してはいけない。ただし理由があればその限りではない。」なのだと思います。

 しかし、今ここに、包丁を振りかざした男が襲ってきて、そばに子どもがいて、手元に銃があったとしても、その銃を男に向けない人物がいたとします。
 果たしてこの人物は正しいと言えるのでしょうか?結果、子どもが刺し殺されたとしても。

 私見を述べれば、この人物の行動は正しくないと思います。
 自らの、もしくは誰かの命を守るためであれば、時に人の命を奪うこともやむを得ない、自分はそう考えます。

 言うまでもなく、人の命が一番軽視されるのは戦場です。
 戦場では敵兵の命を奪えば奪うほど、褒め称えられるものです。
 その戦場においても決して銃を手にしないと誓った兵士、それが映画『ハクソー・リッジ』の主人公、デズモンド・ドスなのです。

 自分の目から見て、ドスの行動は異常に映ります。
 戦場においても敵兵を殺さないなんて!
 まともだと思えません。

 でも自分の考えが正しいのかどうかはわかりません。
 なぜなら自分は無神論者で神の存在を一切信じないからです。
 一方ドスは熱心なクリスチャンです。
 この違いは大きい。
 神の不在を証明出来ない以上、どれほどドスの行動がまともでないように思えても、間違っているとは言えない、そう考えます。

 また、正しいかどうかは別として、彼の信念を貫く姿は観ていて羨ましくなりました。
 自分は自分が正しいと思うことをこれほどの信念と勇気を持って貫くことが出来るのだろうかと自問しましたよ。

 映画『ハクソー・リッジ』はいろいろ考えさせられる一方、戦闘シーンの迫力が度肝を抜くほどで、また映画の前半では家族との絆や恋人との恋愛模様も描かれ、戦争エンターティメント映画としてよく出来ていると思います。

 ただ、戦争映画としてリアルだという声にはそうでもないのでは、と思いましたけどね。
 崖をよじ登るための縄梯子(のような網)を日本軍が最後まで切断しようとしなかったのはなぜ?って思いました。
 自分が日本軍の司令官だったらあの縄梯子を真っ先に切るように指示しますけどね。。。


 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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