この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『デュー・デート』、あの映画の次がこれかよ…。

2011-01-29 23:02:50 | 新作映画
 ロバート・ダウニーJr主演、トッド・フィリップス監督、『デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~』(この副題はどうにかならんのかな、、、長いだけでなくダサすぎる)、1/29、Tジョイ久留米にて鑑賞。2011年5本目。


 アメリカのコメディは日本では受けない、と言われています。
 その根拠は様々だと思いますが、要するに日本とアメリカでは笑いのツボが違う、ということなのでしょう。
 しかし、映画『ハングオーバー!』はそんな定説が馬鹿馬鹿しいものだった、と思えるぐらいの傑作コメディでした。
 単に笑えるコメディというだけでなく、『ハングオーバー!』は「花婿はどこに消えたのか?」という謎が、およそ大概のミステリー映画よりも鮮やかに解き明かされ、「お見事!」というしかありません。
 ですから、同じ監督、同じスタッフによる『デュー・デート』もそれなりに期待するものがあって観に行ったのですが、、、残念ながらその期待は大きく裏切られましたね。たぶん、『ハングオーバー!』と同じノリを期待して観に行った人は誰もが落胆したと思います。

 何ていうか、まず、笑えない。
 まぁ、かつてドラッグ中毒者であったロバート・ダウニーJrに「麻薬なんて手を出したことはない!」なんてセリフを口にさせるのはプッと笑えますが、せいぜいそれぐらい。あとは、ほとんどの笑いのポイントで笑えなかったなぁ。

 コーヒーの粉と間違えて遺灰でコーヒーを煎れ、そのことに気づいてブーッと口に含んでいたものを吹き出す、なんてシチュエーションはおかしいといえばおかしいんですけど、実際コーヒーの粉と遺灰を間違える、なんてことはありえないですよね。
 『ハングオーバー!』での笑いがごくごくストーリーに自然に起因していたのと比べると、無理矢理感は否めません。

 また、本作はコメディというだけでなく、ロードムービーでもあるんですけど、その点でも不出来だと思ったなぁ。
 主人公たち二人は旅の途中で戦傷障害者とトラブルを起こし、痛い目に合います。
 上手な作品であればその障害者と再会を果たし、どうにかして仲直りするものですが、この作品ではそういったことがないんです。
 どのエピソードも投げっ放し。単に主人公の性格を悪く印象付けるだけ。不快な思いばかりが残ります。

 アメリカのコメディを日本に根付かせるためには、傑作たる第1作だけでなく、続く第2作こそが重要だと思うのですが、その第2作の出来がこれでは…。
 アメリカのコメディが日本で受け入れられるようになる日はまだまだ遠いようです、、、っていうか、そんな日が来るのかな。。。


 お気に入り度は★☆、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする