この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

リメイクにビックリ。

2011-01-20 22:00:45 | 漫画・アニメ
 リメイクと聞いたら大概の方は映画のリメイクのことだと思われるんじゃないでしょうか。
 ハリウッド以外で作られた映画のハリウッドリメイク(デヴィッド・フィンチャーの『ドラゴン・タトゥの女』やマーティン・スコセッシの『ディパーテッド』など)、過去の名作のリメイク(三池崇史監督の『十三人の刺客』など)、セルフ・リメイク(市川昆監督の『犬神家の一族』など)、まぁだいたいそんなところだと思います。

 今日コンビニに寄った時、雑誌棚を覗いてビックリしました。
 ある漫画のリメイク作品の連載が始まっていたからです。
 その漫画とは『バード 砂漠の魔術師』

 麻雀漫画と呼ばれるジャンルがあります。
 文字通り作品内に麻雀が出てくる漫画のことですが、しかし一口に麻雀漫画といってもバラエティに富んでおり、麻雀を巡る人間模様が主題の漫画があったり、荒廃した世界で決着をつける手段が麻雀というめちゃくちゃなものがあったり、内容は千差万別、玉石混合です。
 その星の数ほどある麻雀漫画の中で、面白い作品を三つ挙げろと言われたら、麻雀漫画フリークであれば誰しもが挙げるに違いないと思われるのが、この『バード』なのです(少なくとも映画評論家の柳下毅一郎氏は三作品のうちにこれを挙げている。自分も異論はない。)。

 麻雀漫画というと麻雀を知らなければ楽しめないんじゃないかと思われる方もいるかもしれませんがそんなことはありません。
 優れたジャンル漫画は門外漢であっても十分楽しめるものであり(例『ヒカルの碁』や『モンキーターン』など)、また『バード』において作中幾度となく炸裂する全自動卓天和は実際にはどんな麻雀愛好家でも真似できるものではないからです(出来るとしたら桜井章一ぐらい?)。

 全自動卓天和ということからもわかるように(わからないか。笑。)、『バード』は天才マジシャンバードと伝説の雀士蛇との間で繰り広げられる、イカサマ技の応酬の戦いなのですが、その虚々実々の駆け引きが実に面白いのですよ。
 もし万が一古本屋などで手にする機会があったら、是非読んでみてください(その機会はたぶんないと思うけど)。

 そんな伝説の麻雀漫画が装いも新たに麻雀漫画誌『近代麻雀』で連載が始まってるんですよ。
 最初続編か番外編かと思ったのですが、連載一回目を読む限り(立ち読みです。すみません。)、オリジナルのほぼ忠実なリメイクみたいです。

 ただ、いくつか改変(っていうか改悪?)してるところもあり、原作ではヒゲのオッサンだったゴドフリーが女子高生っぽいキャラクターになっていたり、あと、もう一人の主役と言っていい蛇が、元々は見た目が冴えない小太りのじーさんだったのが、一見してまともでないキャラクターになっていたりするのは残念でした(あのギャップが良かったのに!!)。

 一回目に関して言えば、オリジナルには遠く及ばずといった感じですが、まぁリメイクするにはそれなりの計算もあってのことだと思うので、もう少し付き合ってみようかな、と思います(あくまで立ち読みで)。

 それにしても漫画でリメイクか、、、ネタが枯れてるのはハリウッドだけかと思ってたんですけどそういうわけでもないみたいですね。どこの世界も厳しいんだな。笑。
コメント
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