増山実「甘夏とオリオン」読み終わりました。
オリオン座を知らない事は
落語には関係ないのでは?
そういう甘夏を
師匠は
「ドアホ!」
と怒鳴りつける。
無知は罪
そういう。
そして
「甘夏、おまえは女や。女が男を演じて、男が見える。
男に見えるんやない。男が見えるんや。そんな落語をやってみい」
甘夏の心に響いた師匠の言葉
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それが甘夏を支えていった。
師匠がいなくなってからもずっと。
師匠が消えた
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寄席に姿を現さず・・
その後行方知れずに。。
残された3人の弟子たちは途方に暮れる
一番弟子の「小夏」
二番弟子の「若夏」
そして
三番弟子の「甘夏」
3人はいつか帰るはずだと
夏之助師匠を待ち続ける。
男社会の落語に
女を受け付けない空気がある。
それを師匠がいなくなったことで
さらに強く感じる。
男が女を演じる
女が男を演じる
その違いは何なのか?
壁にぶち当たりながらも
懸命に女を超えようとする甘夏
その胸にはいつも師匠の言葉があった
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師匠と一緒に見上げたあの日の夜空
そこに輝いていた
オリオン座
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師匠がいた時以上に
その情景は強く心に刻まれていく
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女に入れあげ落語の腕を上げた小夏
自分の境遇に蓋をしてきた若夏
それぞれが師匠の教えを胸に
成長していく
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見ていると声援を送りたくなる
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そして
生で落語を聞いているような気持ちになる
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奥深い落語の世界を見た気がした。
後継者を育てていこうとする竹之丞の姿にも感動
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長い年月をかけて
こうやって受け継がれていく。
素敵だなぁって思った
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これから落語を聞くとき
この面白さの中には
たくさんの汗と涙の努力が詰まってるんだよなぁ
そう思うだろう。
どんな道もそれを極めるのは並大抵の努力ではない。
でも好きな事なら頑張れるんだよね。
オリオン座を見たら
甘夏を思い出すようになるのかな。
これからは
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