読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

江國香織「抱擁、あるいはライスには塩を」(下)~愛すべき柳島家の人々☆積み重ねたそれぞれの人生~

2019-04-05 03:03:23 | 
江國香織「抱擁、あるいはライスに塩を」読み終わりました。



読み終わると



柳島家の人々はなんて魅力的なんだろう



そう思った。




読み始めたときは



なんて家だろう



・・って思ったんだけどね



子供を学校に通わせなかったり・・



愛人の子を本妻の子と一緒に育てていたり・・




でも



柳島家の当主



竹次郎の生い立ち



そして



竹次郎の妻「絹」の生い立ち



竹次郎と絹の出会い




それらを知っていくうちに



なんだか納得できてしまった。





竹次郎と絹の子供たち



菊乃・百合・桐之輔




そして



菊乃が家出中に岸部との間にできた








菊乃と結婚した豊彦との間に生まれた



光一と陸子




豊彦と愛人の間に生まれた



卯月




その人たちが同居している。




そんな状況も受け入れてしまう。





柳島家という



その狭い中で培われたもの



でも



それがあるからこそ



外に出た時に得るものも大きかったんだと思う。




特に



桐之輔のキャラクターが私は好き



髪を白に近い金髪にして



素っ裸で肌を真っ黒に焼いている



そして


皺くちゃの笑顔




家族みんなに気を配り



菊乃が家出した時


百合が結婚して家を出た後



様子をうかがっていた桐之輔




そして



嫌いな運動も



光一と陸子と卯月に


「体育」として教えるために頑張ってやっていた。



そんな桐之輔が


愛おしく思える




でも



桐之輔だけじゃなく・・



柳島家の人々はみんな頑張ってた



そんな柳原家の人たちを応援したくなる




こんな作品を書けるってすごいなぁ~って



あらためて江國さんを尊敬しました。




丁寧に丁寧に



柳島家の人々の人生を描いている。



本当に存在してるみたいに


ここにいる




「かわいそうなアレクセイエフ」


「みじめなニジンスキー」



「ライスには塩を」








柳島家のスパイスでしたね







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