コハマギクとセンブリのツーショット
秋晴れの下、風は強かったが、今年最後の花散策になるであろう汐首岬の山へ向かった。
8月末にも行っているが、今時期はまた別の花が咲いている。特に北海道南西部にしか自生しないセンブリの群生と可憐なコハマギク、もしかしたら見られるかもしれないオヤマボクチが狙いだった。
NTT管理道路を登り、途中の林道との分岐からは汐首山へは向かわずに、分岐より奥の方へ向かい、右側のいろいろな花が咲く草原を中心に花を探して歩いた。
分岐から眺める290m台地の草原。一番いろいろな花の多いのはコルの少し上の林と林の間辺り。
この上の斜面はNHKドラマ「坂の上の雲」の203高地の戦いの場面のロケに使われた。
左下に何かの訓練なのか自衛隊の車が3台いた。
◎センブリ
北海道では南西部にしか見られない。恵山の山麓でも見られるが、ここの方がずっと多い。
名前の由来は「千回振出してもまだ苦い」ということからつけられたとされている。
ゲンノショウコ、ドクダミと共に日本の三大民間薬の一つとされている。
センブリの群生
◎コハマギク
北海道から茨城県の主に太平洋側に分布。青森県では一部日本海側でも見られる。
北海道には分布しないハマギクとは名前も花も似ているが、全くの別種で、葉が全然違う。
NTT管理道路の石垣の間から生えるコハマギク
咲き始めたばかりのコハマギク。色や花弁を見て一瞬ミヤマアズマギクかと思った。
◎オヤマボクチ
このオヤマボクチ(雄山火口)も、北海道では南部にしか見られない花である。
アザミ類であるが、山菜として「ヤマゴボウ」と称される。ゴンパ、ヤマゴンボと呼ぶ地方もある。
語源は、茸毛(葉の裏に生える繊維)が火起こし時の火口(ほくち)として用いられたことから。
根は漬け物にするなどして食べられる。長野県飯山市の富倉そばでは、茸毛をつなぎに使っている。
登りのNTT管理道路の脇で大きな株を見つけたが、上の方ではあちこち歩き回ったが見つけられなかった。
諦めて下山している途中で、お会いしたことのある女性が登って来た。やはり、花を見たくて来たという。「オヤマボクチが見つけられなかった」と話したら、センブリの見られる場所の上の林道沿いにたくさん見られるとのこと。案内してくれるというので、一緒に戻った。感謝!
花のアップ
管理道路の下の方で目にした大株のオヤマボクチ
◎その他
センニンソウの実
狂い咲きのエゾヤマツツジ
ナツハゼの実
林道分岐付近にたむろしていた野生馬。いつもは電波塔のある汐首山の方にいることが多い