癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

蝶ヶ岳(2677m)日帰りピストン

2018年07月21日 | 登山・旅行
    
 蝶ヶ岳山頂ビューポイントで、穂高連峰と槍ヶ岳をバックに

 この蝶ヶ岳は、梓川を挟んで聳える穂高連峰と槍ヶ岳の展望台として、人気の山である。
 今回この山を選んだのも、それが目的だった。多分今回が最後の北アルプス山行となるだろうと、この目に焼き付けておきたかった。
 これ以上はないと思われる好天に恵まれて、みごとに目標が達成できた。

 当初の計画では、ここから大天井岳まで縦走し、さらに東鎌尾根から槍ヶ岳に登るつもりだった。しかし、そこまでの3日間とその後の連続するテント泊縦走に体力的に自信が持てなかったことと、常念岳から大天井岳までの間はすでに歩いていたこともあり、とりあえず、蝶ヶ岳は日帰りピストンとなった。

 昨日もそうだったが、北アルプスは昼近くなると雲が湧いてきて、展望が遮られらることが多い。そこで、ヘッドランプの不要になる4:30にスタート。

 本来の実質的な登山口となる駐車場は、その手前の道路が決壊していて、1kmほど手前に臨時駐車場が用意されていた。

    
 10分ほどで、本来の駐車場に到着。正面に蝶槍が見えている。その左の陰になって辺りが、蝶ヶ岳である。

 さらに、林道を800m歩くと、常念岳へのコースとの分岐のなる三股に到着。

     
 30分ほど登ると、「ゴジラのような木」があった。
 過去にウェブサイトで見たことがあるが、ここにあったことが判明。

     
 高度を上げていくと、右手に常念岳とその右の前常念岳が見えてくる。このあとも、ずっと見えていた。

     
 1900~2100m付近は、平坦な薄暗い針葉樹林が続く。林床はシダやコケ類に覆われている。

     
 その中に、可愛いシダのような葉を見つける。しかし、白い花や実を付けている。シダは花を咲かせないはずなので、シダの仲間ではない。下りてくる人たちに聞いたが誰も判らなかった。
※コメントで教えていただきました。オサバグサとのこと。ありがとうございました。

 2500mを超えても樹林帯だが、花が多くなる。
    
     
     ハクサンフウロ

     
     クルマユリ
 このほかに、カラマツソウ、ハクサンボウフウ、クサギギク、シナノキンバイ、オトギリソウ、エゾシオガマ、オオサクラソウなどなど

     
 2600mを超えて、ようやく森林限界となり、小規模な花畑が出現。

     
 花畑の中のアオノツガザクラ、コイワカガミ、ミツバオウレン

     
 キンポウゲロードを抜ける。

     
 稜線に出ると、蝶ヶ岳ヒュッテが飛び込んできた。

     
 まずは、その左側にある頂上へ。南側の後ろには、霞沢岳と焼岳、その奥に乗鞍岳と御嶽山が見えている。

 ヒュッテの後ろの方にビューポイントがあるというのでそちらへ移動。

     
 正面に左から前穂高岳~奥穂高岳~涸沢岳~北穂高岳と連なる3000峰。正面の涸沢カールが大きい。

    
 大キレットを挟んで北側に連なる南岳~中岳~大喰岳~槍ヶ岳と、これまた3000m峰の連なりがみごと。
 この2つの山塊だけで、全国21座の3000m超峰のうち、8座が連なっている。すごい眺めだ。

    
 北側に続く尾根には、下から見えた尖った蝶槍、その先に常念岳から大天井岳までの稜線が見える。左奥には野口五郎岳辺りまで見えている。

 それらの大展望を楽しみながら、45分ほど休憩。東側の平地の方から雲が湧いてきて、時おり常念岳を隠すようになる。

 下山し始めて、次々の切れ目なしに登ってくる登山者の数に驚く。土曜日のせいもあるのだろうが、北海道では考えられない人数である。それも、山ガールちゃんだけでなく、男性も若い人が非常に多く目につく。ほとんどは、ヒュッテが泊かテント泊装備だった。

 1900mの「まめうち平」の休憩所で思いがけない出会いが待っていた。
 先に下りて休んでいた男性から「北海道の方ですよね?」「はい、坂口といいます」「やはり、そうでしたか、勝幌でお会いしました」とのこと。それで思い出した。拙著のp170の「十勝幌尻岳」の写真に写っている大阪の方だった。
 いつも拙サイトを見ているので、自信はなかったが、多分そうだと思ったとのこと。本の注文もしたらしいが、メールが届いてなかったようだ。改めて注文を受けた。その後、ずっとお喋りしながら一緒に下った。
  
 4:30スタート、登り4時間、山頂休憩45分、下り3時間10分、12:25ゴール。

 ゴール後、町の手前にある「四季の湯」で入浴。のんびりとブログを打つ。

 このあとすぐに新穂高温泉へ移動し、明日は、テント泊装備で、双六小屋を目指そうとも思っていた。
 しかし、疲れもあるし、温泉から上がってからで良かったが、寝不足と疲れが重なると年に1回くらい出る不整脈(心房細動)が続いている。無理しないで、明日は休息日とすることにした。
 このあと、この温泉でゆったりするが、車中泊場所は平地は暑くて寝られない。もう一度今日の登山口まで戻って寝る予定。