ブナを中心とした黄葉に彩られた尾根の刈分け道を登る
道南だけでも毛無山は5山もある。今回の毛無山(684.3m)は、森町の濁川カルデラの南側に3つのピークを連ねて聳える山である。
登山道がなかったので、07年3月に堅雪の上をつぼ足で登っている。しかし、このたび、頂上への北西直登尾根に国有林境界線の刈分け道があるという情報を得て、SHOさんと森のwajiさんと3名で訪れた。
濁川に着いた時には雨になり、濁川ダムの上の桂川林道からの刈分け道の取り付き地点に着いた時にはみぞれに変わっていた。諦め半分であちこち林道探索をしているうちにみぞれも止み、山が姿を現したので、登ることができた。
国有林境界の刈分け道は登山道ではないので、ものすごい急登があることは経験済みだ。しかし、このコースは地形図からも覚悟はしていたが、予想を遥かに超える急登の連続だった。登りで1時間50分要したところをわずか50分で下った。夏山で、下りが登りの半分以下というのは初体験である。
下山後、濁川温泉の中でもっとも鄙びた温泉宿で、隠れた人気の新栄館で冷えた体を温めた。
刈分け道の入り口付近から頂上(手前左)と雪で覆われた南西峰斜面を見上げる。
手前の304ポコの左横とその上の433ポコを越えて登る。
最初は沢へ降りて沢の中を辿る。10分くらい沢の中を歩いて、左の急な尾根に取り付く。
沢からの急な尾根を四つん這い状態で登る。この後2ヶ所ほど急登があったが、ここが一番きつかった。
450付近からブナの大木と頂上尾根を見上げる
反射板が2つ設置された頂上の刈分け道で記念撮影。この先の刈分け道は反対側の南西斜面に続いていた。
頂上から樹間越しに狗神山を望む
眼下に濁川カルデラを見ながらの433ポコの下の急な下り
◎濁川温泉の新栄館
濁川温泉は1807年ごろに湯治場が開かれた古い温泉である。現在は6軒の温泉旅館がある。その中でも、新栄館は1900年の開業当時からある浴室で知られている秘湯人気の鄙びた温泉である。今回は、ここが目的のひとつであった。
正面に旧館、右に新館、左に浴舎がある。浴舎は明治の創業当時からのもので、旧館は明治時代の建物を大正時代に増築しているという。新館は1986年に建てられている。浴舎は混浴で、3つの湯船はそれぞれ湯温が違うように調整されている。新館に女性専用の浴室があるという。
古びた階段を下って浴室へ 脱衣所に掲げられている昭和10年の温泉分析書?
歴史を感じる浴室。手前が中温、左奥が低温、右奥が高温
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