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つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

洲之内徹氏

2025年05月02日 | 日記・エッセイ・コラム
名古屋は昨夜からずっと雨が降っています。
時折強く降る雨にさすがに今日は前をお通りの方もお立ち寄りいただくことはなく、私は店で一人のんびりと過ごしています。


いつもお通いくださいますお客様方は、お忙しい時間をぬってこの佐野繁次郎展にもお立ち寄りくださって、しかも作品をとてもお褒めくださって、私はこうした〝独り〟にも何とか心細さを募らせずに居られます。



ホームページに洲之内徹さんの言葉を掲載させていただきました。
洲之内さんについてはご存知の方も多いかと思いますが、画商さん、美術批評家、小説家、エッセイスト、ご本人は認めていらっしゃらないようですがコレクターさん、、すべての面において、他界後の洲之内氏は昭和の象徴的な存在になられたような気がしています。

「一所不在の私は、絵は故郷なのだ」という彼の言葉は画商の誰もが納得し、憧れる一言のように感じます。


絵画について、また画商という仕事について、言葉ではいかにも格好の良いことを発しながら、手元に残っていく自分の好きな絵、好きでも売れない多くの絵たちにオロオロさせられる。
それが画商の日常、本性のようであると思います。
けれど、それがわかっているか?いないか?またはそれでも絵が好きか?嫌いか?によって、画商本人は何もかわらなくても、おそらくそばについてくださるお客様方の人間性や品性に違いが表れてくるのではないかしら?とあらためて洲之内さんの言葉に接して考えました。


いつも温かいお心でこの店に、このブログにお立ち寄りくださる皆さまがいらっしゃる。

迷いながら、一喜一憂しながらこの2年間を過ごしてきたように、これからも相変わらず何もできないわたくしのまま、とりあえず絵のあるこの店に通えたらよいと思っています。無私も一所不在も理想だけれど、近づこうとしなければ綺麗なものは何も見えないだろうと思うのです。集めて、並べてみなければ絵の見方、絵をみている本当の自分の姿に気づかないだろうと思うのです。














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