1963年10月11日、ミィ・ラ・フォレ。
心臓を病んでいたコクトーはこの日も2階で休んでいたが電話が何回も鳴る。
エディット・ピアフが同日の朝8時40分に亡くなり
マスコミが彼にコメントを求めていたのだ。
息子のデルミットと庭師夫妻はコクトーに知られないように配慮していたが
様子を察したコクトーは容態が急変。
午後1時過ぎ、鏡の向こうから死神がコクトーを迎えにきた。
多くのことばを残し時代を駆け抜けたコクトーはもう語らない。
74歳の秋、コクトーは冥界への鏡を通っていった。
写真の新聞記事は偶然手にすることが出来た。
そのため新聞社、日時は不明だが当時の10月11日(金)の夕刊かと思われる。