日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

金王桜 (こんのうざくら)

2009-03-29 | Flower

Sakura1rin
渋谷警察の裏手に金王八幡宮 (こんのうはちまんぐう) がある。
ここには「金王桜」といわれる桜の名木があり
雄しべが花弁化して八重咲きになり、1枝から一重と八重の桜が入り混じって咲く珍しい桜の木として知られる。
(左の写真は雄しべのひとつが花弁化した花)

金王八幡宮は1092年(寛治6年)、渋谷城内に渋谷八幡宮として建立された。
ここには金王丸木造の像が納められている。
金王丸は 渋谷平三家重の子で永治元年(1141年)に生まれ、源頼朝の父、義朝(よしとも) につかえていた。
頼朝は弟の義経に謀反の疑いをかけ、義経を討つよう金王丸に命じる。
しかし金王丸は返り討ちに遭い命を落としてしまう。

頼朝は渋谷金王丸の武勇を偲び
その名を後世に残すべしと鎌倉亀ヶ谷にあった憂忘桜(うさわすれざくら)をここに移植し、金王桜と名づけられた。
源頼朝兄弟の争いの犠牲となった金王丸の桜が今年も咲き始めた。

また松尾芭蕉の句碑もここに建立されている。

      しばらくは 花のうえなる 月夜かな (芭蕉)

江戸三名桜
金王桜(金王八幡宮 渋谷区)、常圓寺枝垂桜(常圓寺 新宿区)、旗桜(白山神社 文京区)  


最新の画像もっと見る