日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

古典にしてモダン

2013-11-10 | こけし

S_tatuosan



このこけしを前にすると弥勒菩薩のような表情にいつも見入ってしまう。
両脇に細く引かれた髪の毛の美しさと頭部にくるくると描いた飾りが優雅。
作者は弥治郎系の佐藤辰雄工人(幸太型) 6寸

胴体は、赤、紫、黄の縞模様を下半分だけに描いたのが斬新。
頭に小豆が入っているので振るとカシャカシャと良い音がする。
佐藤辰雄工人は2011年に逝去したと聞く。
新しいこけしをもう手にすることが出来ないのが残念である。