Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

2009/3/13

2009-03-13 23:20:42 | 以前のシゴト
提携している小学校にてプレゼンテーションの機会を与えられた。今年度のふりかえりと、次年度への提案も交え、校長・副校長はじめ、多くの人に話を聞いていただく。

小学校という現場にこうして企業として入り込んで、先生と一緒になって週に1度コンスタントに授業づくり&実践に関われたことは、本当に貴重な体験だった。まだまだやれることはたくさんあるなぁ、と思いながらも、ここで年度が終了。アート×デザイン×プログラミング、こうした「デザイン活動を通じた学び」のなかに、「プロジェクト/チームワーク」「人と協調すること」「つくること」「工学的なものの見方」などなどいっぱいつまっていたのでおもしろかった。

合科型でまだまだ名前のつかないカリキュラム、一見したところ理科のようにも見えるのだが、科学的なものの見方(真理の追求、「なぜ?」「どうして?」の追求)を育てることよりも、目指していたのは、問題解決の手順「どうすれば?」の追求。すなわち工学的なものの見方をどう育てるか、ということ。スピリットは技術教育に近い。新しいカリキュラムを小学校につくる、という仕事は、さまざまな「問い」との対峙であり、先生達もこちらも試行錯誤。結局のところ、自分の教育観に偏ってしまいがちになるところを、「本当にこれが必要か」という大前提から、「他に方法がないか」「なにを目指すのか」「学校でやることか」という問いと思索と逡巡に満ちた3年間だったと思う。

どの教科にもそれを教えるのに適切な年齢というものがあるので、基礎教育をおろそかにしてまで贅沢な学びを持ち込もうとは思わないが、でもやっぱり基礎基本を定着させながら反復や暗記ではなくて「自分でものを考えられる」こども、というのが理想。頭でっかちではなくて、実際に手を動かして考えられる、ことが大切。

「~できない。」
「じゃあ、どうする?」

っていう、『じゃあ、どうする?』が出てくるこどもであってほしいし、小さい時にそんな経験をたくさんしてほしい。自分もそういう大人でありたいし。教育観の押しつけかなぁと思いながらも、自分が信じていることじゃないと教えられないし本当の意味で関われないって思う。