サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

アジアカップ ラウンド16 イラク対ヨルダン、カタール対パレスチナ

2024-01-30 10:56:03 | 日記

イラク対ヨルダン 2-3

ヨルダンが先制し、イラクが追いつき、最後にヨルダンが逆転するというシーソーゲームで、ヨルダンが勝ち切った。この試合の問題は主審がイラクのエースのアイマン・フセインを2枚のイエローカードで後半32分で退場させたことにある。これがなければ間違いなくイラクが勝っただろう。イラクの守備も不安定だった。

 

アイマン・フセインは前半48分にハイボールを競ってヨルダンの選手と接触したが、ファールを取ってもらえなかったことで主審に抗議して、それに対してファガーニ主審はフセインに1枚目のイエローを出した。前半にヨルダンが先制した際にピッチ脇で4,5人のヨルダン選手が、座り込んで草を食べるゴールセレブレーションをしたが、これはおとがめなしだった。

 

後半30分にフセインが逆転ゴールを決めて、ゴール裏のイラクサポーターまで駆け寄り手を振っていた。普通はここまででよかったと思うが、フセインはなんとピッチ脇に座り込んで前半のヨルダン選手たちと同じような草を食べるゴールセレブレーションを始めた。これはヨルダンに対する意趣返しのようにも見えた。

 

このフセインの一連のゴールセレブレーションを遅延行為と見たのか、ヨルダンチームに対する反スポーツマンシップと判断したのか、ファガーニ主審は2枚目のイエローをフセインに出して退場させた。そしてヨルダンは後半ATに2点取って逆転勝ち。フセインが退場にならなければイラクが勝っていただろう。

 

このファガーニ主審は元々はイラン人で、国際主審としても有名である。2015年アジアカップの決勝、オーストラリア対韓国も担当しているし、CWC,2018ロシアWCも選ばれている。AFCの中では有名な主審である。2019年にオーストラリアに移民して、現在はAリーグで主審をしているし、AFCの国際審判でもある。イランを離れた理由は、アミ二事件というスカーフをしていなかった女性が殺された事件がイランであり、それに対する抗議を示すためである。このためイラン協会はファガーニ主審をリストから削除している。

こういう反骨の精神を持つファガーニ主審が何らかの意図をもってフセインを退場としたかどうかは分からないが、2枚のカードの出し方が、あまりにも恣意的でありフセインを狙い撃ちにしたようにも見えた。今大会最大の問題となるだろう。

 

カタール対パレスチナ 2-1

3バックでスタートしてカタールは、DFラインのほころびからミスで失点。しかし後半から4バックに変更して、そこからリズムを取り戻してあっさりと逆転し、逃げ切った。カタールの弱点は3バック時のDFラインとボランチの間のライン間の守備が脆い、ここをつかれると失点しやすい。


しかし攻撃はやはりスーパーで、優勝候補であることは間違いない。

 

ファガーニはどうしてフセインを退場させたのか。