サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

日本とエジプト

2019-10-18 09:33:37 | 日記
職場のエジプト人の同僚から日本は金持ち国だと言われてそんなことはないと反論した。国家、大企業は金持ちかも知れないが、庶民は貧乏で非正規労働者は労働者の半分近くを占めていて、結婚もできないし、子供も作れない。そのために少子化が進み人口が減少している、20年前と比べて賃金が下がっているなどなどを説明してやった。


ところがそれでも日本はエジプトと比べれば金持ちだろうという。エジプトは毎月の収入が1万円程度で生活している貧民も多い。民主主義はなく自由もない。軍部独裁で何も言えない。大統領は宮殿のような施設を作り、自分のためには湯水のように金を使う。そもそも日本には大きな自動車会社があるじゃないか、などなど。


このエジプト人はコプト教徒というキリスト教徒でエジプトの人口の10%くらいがこのコプト教徒だそうで、就職などで差別をされるそうだ。それが嫌でオーストラリアに移住してきた。この人からエジプトの自慢が出るのは、リバプールのモハメド・サラーのことくらいだ。


高齢の親の面倒は誰が見るのかという話題にもなり、エジプトではかならず子供など親族が面倒を見るのだそうだ。親が寝たきりだろうが認知症だろうが子供が面倒みる。そうでなければ子供の恥となるという。介護施設もあるがほとんどが子供が面倒をみる。それでは日本のように少子化で子供が一人しかいなければ物理的に不可能だろうと聞くと、それでもとにかく子供に責任がある。それに子供が普通は4,5人は作るのだそうだ。


議論の横にいたジンバブエ人の同僚も同じ意見で、ジンバブエでも親の面倒は子供の責任で施設には入れない。日本でも子供の責任といえばそうかも知れないが、普通は条件が整えば施設に入れる。だいたい子供が一人しかいなくて、その配偶者も一人っ子なんてケースも多いし、子供がいない夫婦も多い。子供には頼りたくないという感覚も強い。


親の面倒を子供がみないのは子供の恥という文化はタイ、フィリピンでも同じで、高齢者の介護施設が普及していない国では家族が助け合わなければ生きていけないのかも知れない。


大きな自動車会社、トヨタがあるから日本、日本人は金持ちだとはとても思えないけどね。かくいう筆者もトヨタ車に乗っています。