オランダ合宿に参加していたミロサフリェビッチの契約が保留になったという。練習試合2試合にも参加したが、やはり調整不足がネックになったようだ。オフのこの時期に体調万全でフル出場可能な状態の欧州選手がいるのだろうか。今後もリストアップしていた選手を検討していくそうだが、結局1ヶ月もの間一体何をやっていたのだろう。これで19日の広島戦だけでなく、再開後しばらくは同じ戦力で戦うことになった。冗談のつもりだったスピラールと古賀の2トップももしかしたら見られるのかもしれない。
アズーリとル・ブルーの青ユニ対決は、イタリアのマテラッティがオウンゴール、同点弾、ジダンの退場全てにからみ、試合後のドメニク監督のコメントどおり、影のMVPとなる大活躍だった。ジダンが激高することになったとされるマテラッティの発言については、フランスの人権団体も調査に乗り出すそうだ。ジダンの行為も決して許されることではない。大会MVPに選出されたとはいえ、後味の悪い現役引退となってしまったのが残念だった。
試合は両チーム共に攻撃よりも守備が見せ場となった。イタリアはボール支配率こそフランスを上回ったものの、シュート数は5-13で枠内シュートはわずか3本。攻撃陣が徹底マークされ、セットプレー以外ほとんど得点のチャンスがなかった。フランスも選手に疲れがあるのか動きだしが遅く、せっかくサイドでチャンスを作ってもゴール前に誰もいない場面が目立った。フランスに肩入れしていた私としては、後半にイタリアよりも多かったチャンスで決められなかったのが悔やまれる。
今大会は'02大会にくらべてハイレベルな試合が多かったのは良かったといえる。昨晩のNHKのTVで山本解説委員が、「これからはクラブチームと代表でそれぞれ能力を発揮する選手を選択する必要がある」と言っていた。チャンピオンズリーグで活躍する選手が、同じように代表で活躍できるとは限らない。フランスのアンリ(ロナウジーニョやメッシも?)や、オランダやスペインの選手を見ていると正にそれを痛感させられる。スター選手がW杯で見られないのは寂しいが、今後は召集する監督だけでなく、選ばれる選手側にもその辺の自覚が必要になってくるのかもしれない。