木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

杉浦那智子さん遺作展

2009年06月23日 | おでかけ
杉浦那智子さんの遺作展に行ってきました

友人に誘われて観に行き すっかり魅せられ
 デジカメを携え再度訪れ見せて頂きました

細かい 細かい作業で作られている懐かしい風景の数々です

節分の豆まき お正月の獅子舞 カルタ取り ひな祭り お節句 酉の市 紙芝居
 縁日のお店… イカ焼き屋さん ひよこ屋さん 風船屋さん 金魚すくい屋さんなどなど
いろいろな風景 情景が表現されています




人形に目や鼻はなく 感情を動作で表現されていて 今にも動き出しそう
 
小さなものは背丈1cmほど
 虫眼鏡が用意されていて…ちゃんと髪の毛も植え付けられ結わえてあります
縁日や紙芝居などの風景の人形は5cmから大きくても10cmほどしかなく
 どうやって作ったのでしょう
  ピンセット?針の先を使って? 緻密な作業です

10代や20代頃の楽しかった思い出をベースに作られたそうです


杉浦那智子さん
 40代後半で舌癌を患われ 60歳頃友人宅で小さなちりめん人形に魅せられたのがきっかけでこれらの作品を闘病しながら作られるようになったそうです

残念な事に昨年8月 76歳で肺がんでお亡くなりになってしまい
これらのたくさんの作品が那智子さん縁の市に寄贈されるため一般のギャラリーで間近で観られるのはこれが最後の展示会になるそうです


「手は意外としっかりした手だったんですよ」
あまりの細かい作業に
 「どんな指をしていらっしゃったのかしら?」と問いかけに
この日はお嬢さんがいらっしゃり答えてくださいました

限られた命と思ってか
 楽しいことが少ない時代に育ってきたという事からか
  幼い頃を懐かしむように楽しそうに作られていたと

「追い立てられているかの様に製作に励んでました
  きっと作品に没頭することで病気を忘れ、前向きに生きられたとおもいます」
とおっしゃっていました

そして『あと20年分作りたい人形がある』と夢を膨らませていらしたそうです

見ていた方が
 「こんなにたくさんの人達が観に来て 喜び感動している姿をお母さんに見せてあげたかったね」と


お嬢さんがひとこと
 「ここに居ますよ 喜んで見てますよ きっと」


どれも懐かしい風景  
 特に節分や紙芝居の風景はと~っても懐かしく
  心がほ~っこり温かくなりました

懐かしい楽しい作品をたくさん見せていただきありがとうございます