ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

神の守り人 上 来訪編

2017-01-14 23:55:07 | 本を読みました

上橋菜穂子著 『神の守り人 来訪編』新潮文庫


あらすじ

『夢の守り人』でけがをしたタンダに寄り添っていたバルサ。

その生活に飽きが来ていた。

といっても年齢的に用心棒生活に限界を感じ、
今後はどのように生きていけばよいか悩む。

そんなバルサの気持ちを察して、
タンダは、バルサを草市に誘う。

年に3日だけ開かれる薬草の市だ。

宿で、チキサとアスラの兄妹が
人買いに売られそうになっているのを見たバルサは
二人を助けようとするが、何かに襲われて負傷する。

アスラは無傷、チキサも負傷。
そして人買いら4人は、首を切られて死んでいた。

この惨状をみたロタ国の呪術師スファルは
アスラを殺さないといけないという。

納得ができないバルサは、アスラを連れて
逃避行に出るのだった。

それを追うスファル。
人質として捕らわれるタンダ。







ネタバレと感想


タンダとバルサの中が急接近します。

アスラの診察をしたタンダは
アスラには何かがついている。
それは呪術ではとりようのないものだから、
関わらない方が良いという。

アスラの殺される運命に納得がいかない。
どうしてもアスラの命を助けたいバサラ。

バサラは旅立つ前に、タンダを抱き寄せます。


男女立場が逆じゃないか!

といっても急接近です。

言葉に表すことがなくても、
大切な存在なんですね。



この本はファンタジーにはなっていない(と思う)けれど、
異能の力を備えている人が出てきます。

まずは、スフィルたち「カシャル(猟犬)」。

ロタ王のために情報をあつめる種族です。

他の種族と比べて背が低いのが特徴。

呪術師であり薬草師でもあるけれど、
情報を収集するためには、
呪術や薬草を使って相手を眠らせたり
しゃべらせたりとかなりきわどいことをします。


また、自分の魂を動物に乗せることができる。

スフィルは、鷹に魂を乗せて飛ばせることができる。
それを使って逃避行中のバルサを見つけた。

スフィルの娘のシハナは、猿に魂を乗せることができる。

バルサたちが止まっている宿の火災は、
猿が小窓から入って、種火を掘り起こし、
そこに油壷を倒して起こしたもの。

猿はなぜこんなことをしたんだろうと思っていたら
なんとなんと、シハナの仕業だったのです。

その後も、シハナは猿を置き去りにして
話を盗み聞ぎしたり。。。。



そしてこの物語のもう一人の主人公アスラ。

この小説ではアスラの秘密を
バルサは知ることはないけれど、
スフィルは、惨事が起きた刑場にいた犬に
乗り移り、その原因がアスラの異能の力と知るのでした。



逃避行するバルサ、追うスフィル。

スフィルとタンダは協力しあうようになりますが、
シハナは、そのやり方は緩いと思い、
独断でいろいろなこと仕組み、
父を裏切り、ついにはタンダを捕らわれの身にします。


バルサは、隊商の用心棒をしながら
タンダを救う機会を狙おうとしていたところ、
「タンダ」を名乗る人物から、
ジタン祭儀場へ来いと手紙をもらいます。

バルサはアスラを連れて
新ヨゴ皇国からロタ王国へ隊商の用心棒をしながら
向かうのでした。


バルサはとアスラは無事にロタ王国へ
たどり着けることができるか。

シハナの目的はなに??

「帰還編」に続きます。
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