ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

涙のポイント

2010-11-20 12:41:24 | 仕事のこと
会社で警察署からの交通事故撲滅のためのある手記を読んだ。

ご主人が飲酒運転でご主人を亡くした奥さんの手記だった。

概要は
ご主人は加害者であり、被害者も事故で亡くなっていた。
奥さんは、貯金もおろし、家財道具も結婚指輪を売り払って
賠償金として340万円のお金を遺族に支払った。
しかし、遺族は
「こんな金では息子はうかばれない。
 親戚から借りてお金を作れ」
と迫った。
奥さんにはお金を借りることのできる親戚はいなかった。

まだ小さい子供は、父親がいなくなったことも理解できず、
今の状況は当然理解できず、
家財道具を売り払って、がらんどうになった部屋をみて
「からっぽになったね。テレビみたいな」という。
そんな子供が不憫だと。

「私は、もうすぐ、父親のところに行くことを知らずに
 すやすや眠っている子供の隣で書いています。
 私はこれ以上お金を作り償うことはできません。
 警察署長様、私と子供二人の命で償うと
 相手のご遺族様にお伝えください」
の文面で終わっていたという。

その後は、警察署が
「この奥さんは子供二人を道連れに自殺しました。
 交通事故は家族の人生も狂わすから、
 絶対起こしてはいけない」と結んであった。



私は、加害者といえども遺族が
そんなに責められなくてはならないのかと
思うと涙が止まらなかった。
思い出の結婚指輪を売り払ってお金を作る。
結婚指輪なんてそんな大金にはならない。
けれど思い出の品まで売らなくてはならない状況を
想像するとどんなに追い詰められていたことか。
それでも、遺族は追い詰める。
そして母子家庭で今後暮らしていくことも困難なのに
どうやって、今後もお金を作れというのか。


しかし、A君は違って
「息子を失って相手も生活に困っていたかも。
 自殺すれば終わりでなく、被害者側も
 生活に困って自殺することもある。
 加害者側にたって泣くのはおかしい」
といってくれた。


そうかもしれない。

被害者側も結婚指輪さえも売らなくてはならない
状況を理解していたのか。
相手がどれだけ生活に困っていたか理解していたのか。
事故の直後でわからなかったかもしれないけれど、
相手を死に追いやって、どう思ったんだろう。
やはり、A君のいうとおり
「こっちだって生活が成り立たないから死にたい」と
思ったんだろうか。。。


交通事故は起こしてはいけない。
飲酒運転はなおさら。


飲酒運転でも自動車保険はおりるそうだ。
(当然、運転者には保険は該当しない)
しかし、生活苦で自動車保険に入っていないケースや、
年齢制限を設けていたのに、
対象年齢以下の人が運転していて保険がおりないケースが
あるという。
このご主人は保険状態はわからない。


保険に入っていればいいというものでないけれど、
被害者も加害者も事故は悲惨だ。
みんなの人生がかわってしまうから。

今、書いていても涙が止まらない。

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寒さ対策 | トップ | 4連休 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

仕事のこと」カテゴリの最新記事