パピとママ映画のblog

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ホワイトハウス・ダウン ★★★★★

2013年08月18日 | アクション映画ーハ行
「インデペンデンス・デイ」「2012」のローランド・エメリッヒ監督が、謎の組織にホワイトハウスが乗っ取られ、ワシントンD.C.が危機に陥る様子を描くアクション大作。議会警察官のジョン・ケイルは、大統領のシークレットサービスになるため面接試験を受けるが不採用となってしまう。幼い娘をがっかりさせたくないと、ジョンは娘をホワイトハウスの見学ツアーに連れ出すが、その時、謎の武装集団がホワイトハウスを襲撃、占拠するという前代未聞の事態が発生する。政府が大混乱に陥る中、ジョンは大統領や娘、そして合衆国の命運をかけた戦いに身を投じる。主人公の警察官ジョン・ケイル役に「G.I.ジョー」のチャニング・テイタム、米大統領役に「ジャンゴ 繋がれざる者」のジェイミー・フォックス。

<感想>この映画の主人公は、ホワイトハウス・ファンの少女エミリー。そして黒人大統領を守り抜こうとする娘の父親ジョンである。議事堂護衛の守衛であるジョンは、大統領警護のシークレット・サービスになろうと躍起になっているのだが、日本には首相官邸ファンや官邸警護員になりたがる人ってあまりおらず、さらには、大統領選で膨大なボランティアが沸いて出るアメリカと違って、議院内閣制の首相選出にもあれほどの昂奮はないから、日本の観客の目には劇中での父娘の行動に、不可解に映るかもしれませんね。

それでも、同じコンセプトの企画で3月に公開された「エンド・オブ・ホワイトハウス」よりもこっちの方が数段面白かった。ストーリー的に似ていてもまったく違うのは敵。北朝鮮からのテロリストによる襲撃だったし、同じく一人の男、シークレット・サービスの男が大統領と独り息子を守るお話だった。
あの映画で思ったのは、ホワイトハウスのセキュリティの薄さに驚いた。アメリカを陥れることが出来るのは、内部にいる人間が関わっていること。これは政治的な映画で、一見テロリストのようだがそうじゃない。ここで起こっているのはクーデターなのかもしれない。

主人公のジョン・ケイルは大統領を尊敬する娘をがっかりさせたくないために、ホワイトハウス見学ツアーに参加するが、偶然、重武装した集団によるホワイトハウス乗っ取りの場に、居合わせてしまったのだ。ジョン・ケイルを演じるのは、米ピープル誌が選ぶ「世界一セクシーな男2012」に選ばれたチャニング・テイタム。アクションもラブストーリーもコメディもこなし、今最も脂ののっている彼が、元軍人という設定にふさわしい身のこなしと、鍛え上げられた筋肉美を披露。スタントの殆どを自らこなしたと言う、そのワイルドでセクシーな熱演には目が釘付けになります。

そして、彼が守ることになる大統領ジェームズ・ソイヤーを演じるジェイミー・フォックスとの絡みも見ものですよ。大統領を前にしても動じることなくタメ口で話すジョンと、大統領とは思えない戦いぶりを見せるジェイミーの掛け合いは、時にハードで、時にユーモラス。

さらにもう一人の主役のエミリーが、下員議長(大統領代行)によるホワイトハウス爆破に待ったをかけようと、「大統領旗を打ち振り」のシーン。ホワイトハウス目がけて戦闘機がミサイルで爆破する寸前を、エミリーが大統領旗を一生懸命に振る姿を見た戦闘機のパイロットが、命令に背いてユータンするシーン、この断行させる圧巻のシーンに惚れ惚れしました。彼女を演じたのはジョーイ・キング、ジェームズ・ブランコ主演の「オズ はじまりの戦い」では陶器の少女の声を演じて、「ラブアゲイン」ではウィーバー家の娘の役を演じていたのですね。
さらに、さらにもう一人、ホワイトハウス・ツアーガイドのお兄ちゃんだ。彼は日本なら京都や奈良の歴史ガイドにあたり、官邸に所蔵されている古今の名器に通暁しており、それらを無造作に破壊するテロリストが許せず、命がけで抗議するのだが、いかんせんお金の価値がある所蔵品など屁でもなく銃でぶっ壊すのだ。そんなツアーガイドの兄ちゃんが、最後に全滅した大統領シークレットに代わり、押しかけ警護者の主人公ジョンが危ない所を救うべく、名器の一つでテロリストを殴り殺し、壊れた名器の由来を呟いて投げ捨てるショットは痛快そのものであった。

そして、主役級といえるのが、戦いの舞台となるホワイトハウス。監督のローランド・エメリッヒは、ホワイトハウスをできるだけリアルに描くことに力を注ぎ、一般的には解放されていない中枢部まで忠実に再現。オバマ大統領の経費節減政策によって見学ツアーが中止されたいま、ホワイトハウスの内部を見られるのはこの映画だけかも。いわばこの映画自体がスクープとなっているのだ。

しかも、監督はこれまで2度もホワイトハウスをぶっ潰してきたディザスタームービーの巨匠であるからにして。今回も無残な姿へと変貌していくホワイトハウスの姿を、惜しげもなく映し、武装組織との銃撃戦から、炎上する軍事ヘリの墜落まで、激しいアクション描写で見る者を震え上がらせる。
合衆国政府が突然の混乱によってカオスと化し、国家の運命を委ねられたジョンは、まるで「ダイハード」のブルースのようにランニング一枚で、タイムリミットまでのカウントダウンが迫る中、孤独な戦いを続ける彼の活躍から目が離せなくなる。しかし、大統領が生きているのにそれが中枢部に知らせないと、次の大統領が選ばれて、核ミサイルボタンの暗唱番号とIDを知らされるなんて、これは次期大統領の椅子を狙うクーデターの物語だ。

ホワイトハウス襲撃があれほどアメリカが恐れてきた外敵によるものでなく、自国政治機構内部のクーデターだったとする設定は、「アメリカは絶対に外敵によって破壊されることはない。我々が腰が据わらず、自らの自由を喪失するのは、我々が自らを破壊する場合だ」という、リンカーンの言葉を連想させる。
それでも、ホワイトハウス救済が、父娘の信頼感回復に連結される場面で、大統領旗というシンボルが、アメリカ国民の象徴でもあるという意味では印象的なショットでした。
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