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パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ダイアナ ★★

2013年10月20日 | た行の映画
『インポッシブル』などの演技派女優ナオミ・ワッツが主演を務め、1997年に交通事故死した元イギリス皇太子妃ダイアナに迫る感動作。20歳で英国王室に嫁いだ若く魅力的な女性が出産や離婚を経験し、しなやかに変貌と自立を遂げる姿を描き出す。メガホンを取るのは、『ヒトラー ~最期の12日間~』『インベージョン』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督。一人の女性として精いっぱい生き、36歳の若さで逝ったダイアナ妃の愛と苦悩と戦いの日々に心打たれる。
あらすじ:1995年、ダイアナ(ナオミ・ワッツ)が夫のチャールズ皇太子と別居してからすでに3年の月日が過ぎようとしていた。ある日、彼女の良き友であり、治療師でもあるウーナ(ジェラルディン・ジェームズ)の夫が倒れたと連絡が入り、ダイアナは急いで病院に駆け付ける。そこで彼女は、優秀な心臓外科医ハスナット(ナヴィーン・アンドリュース)と出会い……。

<感想>あれは1995年8月31日だった。テレビのニュースで彼女の訃報を聞き、何で、どうしてと、始めは信じられない思いで可愛そうなダイアナ。36歳の若さで他界したダイアナ、不治の病ならともかく車の事故とは、何かしら英国王室の不穏な気配を感じてしまった。
そういえば、ニュースではダイアナがどこそこの男とクルージングしている水着姿がパパラッチされて、彼女のプライバシーもみんなマスコミの餌食になってましたね。これも、ダイアナが元、英国王室の王妃だったのだから。彼女はその自分の名声を背中に背負い、二人の王子の母親として毅然とした態度を取るべきだったのではないかしら。

それにしても、この映画の中でのダイアナは、なんと我儘で自分勝手で、女、女を匂わせて、恋愛に自由奔放さを感じさせる女になっていました。一般庶民の女性ならそれでもいいのですが、一度は英国王室へ嫁ぎ、チャールズ皇太子の王妃として王子を二人産んで母親となった女性。いくら夫であるチャールズ皇太子が年上のカミラ夫人と浮気をしてるといっても、離婚をすべきではなかったのではと思いました。
確かに確執のある王室へ嫁ぎ、不自由な生活を強いられ、挙句に夫となるチャールズに浮気をされ我慢がならないのは良く判りますが、ともかく一応はれっきとした皇太子の王妃であることには間違いなかったので、そのプライドを貫き通して欲しかったと思います。

しかし、彼女は夫であるチャールズ皇太子の振る舞いに憤りを感じ、自殺未遂も起こしたと言っている。それほどまでに悩み苦しんで、誰にも相談をせず鬱病のごとく精神的にも追い詰められていたとは。
だから、離婚してこのような心臓外科医との恋物語も、映画とはいえ私には受け止めることができなくて、所詮ダイアナも普通の一般の女だったのかと、残念でなりません。離婚したのだから、恋愛してもいいのじゃないかなんて、破廉恥なことは差し控えるべきで、もしそんなに再婚したいのならしかるべきお相手と再婚なりすべきだったのではなかろうかと。このような、スキャンダルを起こして、女優じゃあるまいし、頭のいいダイアナらしからぬ男遊びにあきれるばかりです。

映画の初まりから終わりまで、ワイドショーに夢中のおばちゃんと同じ次元で思い続けてしまった。ここまで下世話な気持ちにさせられ、しかも実在の人物を描く映画は数多くあるが、そこで取り上げられたこれまでの人はみな、ただの実在の人だったのに。
身分違いのお姫様の恋物語といえば、映画に「ローマの休日」があるが、それよりも断然こっちがスケールも切実さも上ですよね。ヘプバーン演じるアン王女よりも奔放に、人目をはばからず大胆に恋をして、幸福を手に入れようとするアン王女ほどの気品はないが、健気さは同じ。置かれた立場や大変さのスケールも、桁が違って見える。

ナオミ・ワッツが演じるダイアナは、確かにあんな風に上目遣いに笑顔を見せる彼女だった。地雷除去のパフォーマンスも、その時着用していた透明なゴーグルもTVで見ました。それに、チャールズ皇太子と来日した時の綺麗なこと。気品があって本当に異国のプリンセスなんだと感心したのを覚えている。
「私は50億の人に愛されている、だけど誰一人私のそばにはいてくれない」そんな彼女の心の嘆きを、それも心の底からでたものとして映画は、果たして映画だからこそ生み出せたのだろうか。
元恋人が訃報を聞く場面が、特に印象的に映っている。夜中に鳴る電話を取りに窓際に立つとき、あちこちの窓が次々と明るくなる。恋人ではない国民もまた、ダイアナの訃報の知らせで同時期に起こされた。この映画を観て、またあの日を思い出してしまった。
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