パピとママ映画のblog

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キリング・フィールズ 失踪地帯 ★★★

2014年10月29日 | DVD作品ーか行
テキサスに実在する最も危険な失踪地帯を描く本格派クライム・サスペンス。「キック・アス」の強烈なキャラクターから「モールス」の狂気をはらんだ少女役まで、多彩な表情を魅せるクロエ・グレース・モレッツと、「アバター」「タイタンの戦い」など活躍の続くサム・ワーシントンの主演。監督は「ヒート」「インサイダー」「コラテラル」のマイケル・マン監督の実の娘でもある女性監督のアミ・カナーン・マン。
あらすじ:有能だった亡き父と同じ殺人課の刑事として日々捜査に明け暮れるマイクは 血の気が多く、周囲とトラブルを起こしてばかり。ニューヨークから転属してきたブライアンは、 そんなマイクの頼れる相棒であり、よき理解者だった。 二人は住宅街で起きた少女の殺人事件を捜査中だったが、手がかりすらつかめていなかった。 しかし新たに少女が犠牲になる事件が次々に発生する。地道な捜査を続け、有力な容疑者が浮かび上がった矢先、ブライアンが気にかけ面倒を見ていた心に傷を持つ少女、 リトル・アンが失踪してしまう。

<感想>『インサイダー』や『ヒート』など、骨太の傑作で知られるマイケル・マン監督が制作、実娘のアミ・カナーン・マンが監督を務めた本格サスペンス。この映画も実在するテキサス州テキサスシティの犯罪多発危険地帯を舞台にしている。
この作品で注目されるのは、サム・ワーシントンが刑事役に、そして人気絶頂の若手女優クロエ・グレース・モレッツが出演しているというメリットだ。撮影時13歳のクロエちゃんのビビッドな肉体美、特に車の助手席で組まれ投げ出された太腿がまぶしいのだが、まだまだ幼さが残っている。
ですが、よくよく見て見れば、サム・ワーシントン刑事は主人公ではなく事件の解決に奮闘する熱血刑事というわけでもない。あんなにいろんな映画に出演して主役を演じていたのに、最近はとんとご無沙汰である。

この作品の主人公はNYから転属してきた殺人課の刑事ブライアンで、ジェフリー・ディーン・モーガンが渋い演技で頑張っている。
キリング・フィールドと呼ばれる湿地地帯、そこで少女の死体があがる。事件を担当しているマイクとブライアン刑事。気にかけている少女アンの家庭では、母親が売春行為で生活費を稼いでいる。だからいつも男の出入りが激しく、娘のアンは家の中には入れない。アンの母親も親として情けない生活をしているのを自覚してないところが哀しい。
少女にしてみれば、母親の男客が来れば家の外でぼんやりしているか、とぼとぼ歩いて街まで行くか、その途中で若者がアンに誘いをかける。どうみても環境がいいとは思えないし、警察だって私生活までは介入できないのだ。

そんなある日、アンの姿が見えなくなる。もしかして町の刺青男たちかとか、アンの兄貴も疑っているが、証拠が掴めないので逮捕できない。老刑事のブライアンがもしかしてキリング・フィールドにアンの死体があるのでは、と勘繰る。それがドンぴしゃで、アンは両手両足を縛られて、湿地帯に転がっていたが死んではいない。ところが、まだ犯人はそこにいたのだ。犯人に撃たれるブライアン。
やっとマイクが助けに湿地帯を捜索して見つける。犯人は意外な人物というより、手近なところにいた、アンの兄とその友達だったのだ。やはり捜査の基本は、足で何軒も聞き込み調査をして、その努力が報われるのですね。

何かしら、うす気味悪い土地で仕方なく暮らしている女たち。もっと自分たちの生活を立て直すとか、働く場所とかないのか?・・・こんな場所にいつまでも住んでいては、娘も母親と同じ運命を辿るだろうに。サスペンス・ミステリーというより、この実在の土地柄の事情が何とも嫌な雰囲気で、女子供が犠牲になるのはいた仕方ないという。警察のゆるい捜査ではどうにもならず、見ていてイライラ感が拭えない。
へい、乗っていかない? 道を尋ねてきた、見るからに危険なタトゥー野郎が車から声をかける。逆方向にも関わらず、だ。この時のアン(クロエ・モレッツ)の中指の立て方に惚れ惚れだ。最初から彼女は車にも男にもシカト状態だが、この男の誘いに歩きながら横向きに中指を立てサクッと流す。これをアップでフォローしたキャメラもすばやい。
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