
盲目のヒロインが自宅のペントハウスに侵入した2人の犯罪者に監禁され、決死の攻防を繰り広げるサスペンススリラー。『ミッション:8ミニッツ』などのミシェル・モナハンが元報道カメラマンで失明したヒロインを演じ、『バットマン』などのマイケル・キートンが彼女を追い詰める異常な犯罪者にふんする。メガホンを取るのは、『愛がこわれるとき』『フォーガットン』などのジョセフ・ルーベン。何も見えず、助けもない状況がスリルを駆り立て、アクションに駆け引きにと奮闘するヒロインから目が離せない。
あらすじ:元報道カメラマンのサラ(ミシェル・モナハン)は戦場取材で失明してしまい、現在は恋人のライアン(アンドリュー・ウォーカー)と豪華なペントハウスで暮らしている。大みそか、買い物から戻ったサラは床に広がる大量の血で転倒。そこにはライアンの死体が横たわっていた。ライアンが横取りした金とダイヤを探すチャド(バリー・スローン)は、サラに隠し場所を問い詰め……。

<感想>21世紀版の「暗くなるまで待って」を素材にした、盲目の女が主人公のサスペンス・スリラー。元戦場カメラマンという設定にも説得力があり、冒頭の戦場でのいかつい迷彩服&ヘルメット姿に違和感ゼロの肢体が頼もしい。
だから、押し入った強盗にガムテープ拘束され、水責め拷問されるシーンは、これがヘップバーン的な華奢な女優さんだと痛々しくて正視できない。主人公のミシェル・モナハンだからこそ打ち勝つ姿にガテンがいくのだ。
物語は、シンプルで力強い直球の内容で、低予算なりの高層アパートセットを最大に活用している。目が見えない状態のアイデアの練り込みが足りないのか?・・・せっかくの企画がもったいないと思う満載の作品。

まぁ、それでも小品ながら上手くまとまっている。特に気張らずに、すんなりとまとめ上げているのは、ジョセフ・ルーベン監督の職人技的手腕と褒めていいでしょう。アパートの管理人も悪党に殺され、警察に連絡するすべがないのだ。だからなのか、盲目のサラが一人で悪党2人相手に闘うのが見どころ。

悪のボスとなったのは、マイケル・キートンだが、すっかり頭もハゲて中年のオッサンになっていたのに驚いた。この俳優さんが作品を支えているのに、盗んだお金とかダイヤとかを盲目のサラを拷問して、在り処を吐かせるのだが、主人公のヒロインが盲目であることと、アフガン帰りの元戦場カメラマンであることも、あまり上手く活かせてない気がする。
それに、サラの恋人のライアンが出会う前に強盗だったことも描かれていないのが残念。盗んだ金とダイヤを独り占めして、豪華なペントハウスで暮らしとは、そのことをサラは妖しいと思わなかったのか。現金は、サラがアフガンで撮った写真の裏に隠してあった。

サラが部屋中の電球を壊して、カメラのシャッターを自動にして、目をくらませる筋書も、ダイヤの在り処をベランダの鉢植えの中と嘘を言って時間稼ぎをするも、もう一人の若い相棒がすでに冷凍庫の中の製氷皿に入っているダイヤを見つけてしまっているのだ。
拳銃で相棒を撃ち殺し、持っているダイヤを独り占めしようとするも、そのダイヤをサラに取り上げられ、ベランダでのモナハンとキートンの攻防戦は呆気ない終わり方。
これで、悪人どもの異常さが、もっと抜きんでいれば、さらに凄い犯罪映画になったはず。惜しいですね。

その一方で、臨月の妹やその夫が刑事でマンションへやって来るも、サラが応対して「今、彼と喧嘩しているから」と言って追い返す下りや、飼い猫の使い方も悪党のキートンが、「俺は猫が好きだ」と言いながらベランダから猫を放り投げる残虐な行為。
しかし、最後でサラにベランダから落とされたキートンの死体の傍にやってくる飼い猫の使い方(あんなに高い所からでも、猫は着地するんだ)と、大晦日の夜という設定(花火が上がる)の活かし方は中々いいアイデアだと感じました。
2014年劇場鑑賞作品・・・11
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あらすじ:元報道カメラマンのサラ(ミシェル・モナハン)は戦場取材で失明してしまい、現在は恋人のライアン(アンドリュー・ウォーカー)と豪華なペントハウスで暮らしている。大みそか、買い物から戻ったサラは床に広がる大量の血で転倒。そこにはライアンの死体が横たわっていた。ライアンが横取りした金とダイヤを探すチャド(バリー・スローン)は、サラに隠し場所を問い詰め……。

<感想>21世紀版の「暗くなるまで待って」を素材にした、盲目の女が主人公のサスペンス・スリラー。元戦場カメラマンという設定にも説得力があり、冒頭の戦場でのいかつい迷彩服&ヘルメット姿に違和感ゼロの肢体が頼もしい。
だから、押し入った強盗にガムテープ拘束され、水責め拷問されるシーンは、これがヘップバーン的な華奢な女優さんだと痛々しくて正視できない。主人公のミシェル・モナハンだからこそ打ち勝つ姿にガテンがいくのだ。
物語は、シンプルで力強い直球の内容で、低予算なりの高層アパートセットを最大に活用している。目が見えない状態のアイデアの練り込みが足りないのか?・・・せっかくの企画がもったいないと思う満載の作品。

まぁ、それでも小品ながら上手くまとまっている。特に気張らずに、すんなりとまとめ上げているのは、ジョセフ・ルーベン監督の職人技的手腕と褒めていいでしょう。アパートの管理人も悪党に殺され、警察に連絡するすべがないのだ。だからなのか、盲目のサラが一人で悪党2人相手に闘うのが見どころ。

悪のボスとなったのは、マイケル・キートンだが、すっかり頭もハゲて中年のオッサンになっていたのに驚いた。この俳優さんが作品を支えているのに、盗んだお金とかダイヤとかを盲目のサラを拷問して、在り処を吐かせるのだが、主人公のヒロインが盲目であることと、アフガン帰りの元戦場カメラマンであることも、あまり上手く活かせてない気がする。
それに、サラの恋人のライアンが出会う前に強盗だったことも描かれていないのが残念。盗んだ金とダイヤを独り占めして、豪華なペントハウスで暮らしとは、そのことをサラは妖しいと思わなかったのか。現金は、サラがアフガンで撮った写真の裏に隠してあった。

サラが部屋中の電球を壊して、カメラのシャッターを自動にして、目をくらませる筋書も、ダイヤの在り処をベランダの鉢植えの中と嘘を言って時間稼ぎをするも、もう一人の若い相棒がすでに冷凍庫の中の製氷皿に入っているダイヤを見つけてしまっているのだ。
拳銃で相棒を撃ち殺し、持っているダイヤを独り占めしようとするも、そのダイヤをサラに取り上げられ、ベランダでのモナハンとキートンの攻防戦は呆気ない終わり方。
これで、悪人どもの異常さが、もっと抜きんでいれば、さらに凄い犯罪映画になったはず。惜しいですね。

その一方で、臨月の妹やその夫が刑事でマンションへやって来るも、サラが応対して「今、彼と喧嘩しているから」と言って追い返す下りや、飼い猫の使い方も悪党のキートンが、「俺は猫が好きだ」と言いながらベランダから猫を放り投げる残虐な行為。
しかし、最後でサラにベランダから落とされたキートンの死体の傍にやってくる飼い猫の使い方(あんなに高い所からでも、猫は着地するんだ)と、大晦日の夜という設定(花火が上がる)の活かし方は中々いいアイデアだと感じました。
2014年劇場鑑賞作品・・・11
